FC琉球が連敗止める いわてに1-0、9戦ぶり勝利 大森が値千金のプロ初ゴール


社会
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 サッカー明治安田J2第25節の6日、FC琉球は岩手県のいわぎんスタジアムで、いわてグルージャ盛岡と対戦し1―0で勝利した。連敗を5で止め、9試合ぶりの白星をつかんだ。ナチョ・フェルナンデス監督は指揮を執って3試合目で勝ち点3を得た。前半37分、清武功暉のフリーキックからゴール前に走り込んだ大森理生がプロ初ゴールを右足で押し込んだ。後半は攻防が続いたが守り切って久々の勝利をつかんだ。通算成績は4勝15敗6分けで勝ち点18、順位は最下位の22位のまま。次戦は10日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでベガルタ仙台と対戦する。(大城三太)

 苦しみながらも光明となる勝ち点3をつかんだ。19位ながら6試合負けなしと、好調のいわての攻撃を我慢強くしのいだ。

 前半からサイドを突かれ、クロスで猛攻を受け、いつ得点されてもおかしくない展開。その中でもDF陣を中心に踏ん張り、我慢の時間帯を耐え抜いた。

 値千金の先制点は37分、セットプレーからだった。センターバックの大森理生が右クロスに反応し、左奥から体を滑り込ませながら右足裏でボールを押し込んだ。「心から勝ち点3が欲しかった。今までチームに貢献できていなかった。苦しい中でも支え続けてくれたファン、サポーターの力が一番の力になった」。今月20歳を迎える若い力が、勝利を呼び込んだ。

 これまでの細かくパスをつなぐスタイルから、ロングキックで裏を狙ってDFゾーンでのリスクを回避する戦い方へと変化が見られた。守備の時間帯が長かったが、各選手が持ち場でのプレスを緩めず、簡単に下にパスを出さないなど前へ前へ重心を置く姿勢がうかがえた。一番の精神安定剤となる勝ち点3を得て、中2日の疲れも吹き飛ばした感がある。反撃ののろしを上げ、はい上がる起点にできるか。ここから真価が試される。
 (大城三太)


(2)いわスタ(1勝1敗)

琉球 7勝5分け13敗(26)
1―0(1―0,0―0)
岩手 4勝6分け15敗(18)

▽得点者 【琉】 大森(1)
▽観客 1044人

全員がハードワーク

 ナチョ・フェルナンデス監督(琉球)の話 全員がハードワークでしっかり戦ってくれた。チームは少しずつ良くなっている。2点目を取れるチャンスもあり、精度の部分を改善していかないといけない。残された試合は決勝のつもりで戦おうと伝えている。