飼えなくなった時に備えよう 「ペット相続士おきなわ会」が設立


社会
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ペット相続士おきなわ会のPRをする同会代表の玉城判さん=6月21日、那覇市泉崎の琉球新報社

 自分の死後、ペットはどうなるのか―。そうした飼い主の悩みに寄り添い、飼えなくなったときに備え事前の準備などを提案する「ペット相続士」。その交流や普及を目的とした「ペット相続士おきなわ会」がこのほど設立された。

 ペット相続士は日本ペットトラスト協会が提供する講座をインターネットで受講すれば資格を取得できる。取得後は福岡県の認定NPO法人「ピーサポネット」が提供するサービス「ラブポチ信託」を使って飼い主の悩みの解決を手伝う。「ラブポチ信託」の取り扱いの中で、生命保険信託や遺言状の作成などをすることがあるため、生命保険募集人や、遺言状作成業務を取り扱う司法書士や行政書士、弁護士など「士業」が資格の主な対象者となる。

 「ラブポチ信託」は飼い主がピーサポネットと死因贈与契約を結び、同団体の提携先の生命保険会社とも生命保険を契約する。飼い主の死後は保険金が信託会社や銀行を通じて同団体へと支払われ、そこから飼育施設での一生涯の飼育費を出す。また遺言状を活用してペットと飼育費を同団体へ遺贈することもある。若い犬や猫の場合は同団体が飼育状態を観察して新しい飼い主へと譲渡する。

 おきなわ会代表で行政書士の玉城判さんは「沖縄でつながりができることで、互いに情報交換などをして新しいビジネス展開と社会問題の解決へとつなげていきたい」と話した。問い合わせは玉城さん(電話)090(5366)8787。
 (嶋岡すみれ)