就職内定取り消し4人 21年度・沖縄県内学生調査 コロナ影響続く


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 求人サイト「オキナビ」などを運営するプロアライアンス(大城佑斗代表)と学生団体CEO(舟田琉人代表)がこのほど、県内の大学生や専門学生を対象とした「2021年度県学生就職意識調査」の結果を発表した。新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する中、就職活動への影響があったかを問う設問に、4人が「内定が取り消しになった」と回答した。12人が内定を取り消された20年度調査より状況は若干改善されたものの、依然新型コロナによって学生が進路を翻弄(ほんろう)されている実態が浮き彫りとなった。

 調査は沖縄地域に特化したアンケートを実施することで、就職活動に向き合う学生の現状を把握することに加え、得られた回答の分析結果を県内企業に共有することで、企業側に学生の現状を踏まえた採用活動を促すことが目的。今回は21年11月1日~22年3月13日に、各学校を通じて学生に協力を呼び掛け、531人(男性308人、女性197人、その他36人)から回答を得た。

 コロナ禍での就職活動を強いられる中、企業や施設に求める対応を複数回答で聞いたところ、「企業・施設情報を詳しく知れるよう、ウェブやSNSで情報を開示した方がいい」が245人で最も多かった。「ウェブを用いた選考に対応してほしい」が236人、「就活者向けの専門窓口を設置した方がいい」が155人と続いた。

 大学や学校に望む対応については「ウェブ面談の対策サポートをしてほしい」が243人で最多。「県内企業・施設の新卒採用に対する姿勢など最新の情報を教えてほしい」(202人)、「新型コロナの影響で就職できなかった際の進路相談に応じてほしい」(163人)、「ウェブ面接に対応するための通信援助をしてほしい」(132人)との声も挙がった。 (当銘千絵)