空手、川原(沖尚)が女子組手で頂点 県代表で41年ぶり偉業 全九州高校体育大会


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県勢として41年ぶりに女子組手を制した沖縄尚学の川原琉花(提供)

 全九州高校体育大会は10日、各地で空手道など4競技が行われた。佐賀県のSAGAプラザ総合体育館で行われた。空手道個人組手女子の川原琉花(沖縄尚学)が決勝に進み、5―2で盛田(長崎)に勝利して沖縄代表で41年ぶりの優勝を成し遂げた。女子団体組手は浦添が3位、男子団体組手は浦添が8強入りした。水球の那覇商は決勝で惜しくも敗れ準優勝に輝いた。ソフトボール男子は準決勝で敗れ3位入賞した。ソフトテニスは男子個人で吉川洋一朗・高嶺星弥(八重山)が8強入りした。

県代表で41年ぶり偉業/川原琉花

 女子個人組手で41年ぶりの九州制覇。県総体は8強止まりで全国総体の出場を逃した川原琉花(沖縄尚学3年)が、悔しさを全てぶつけて挑み、快挙を成し遂げた。決勝は得意の蹴りで巻き返し5―2で勝利。「『やってやったぞ』という気持ち。めちゃうれしかった」と喜びに浸った。

 持ち味のスピードと回転力。それを駆使した回し蹴りを得意としていた。しかし県総体は手先だけのプレーになってしまい得点につながらず。「勝つぞ」と気持ちが先走って力みも影響。反省が大きかった。

 そこから改善を図り九州大会では相手をよく見て、勇気を持って一気に懐に飛び込む意識を高めた。失敗しても単発で終わらず連打を心掛けた。

 準決勝は長身相手にもひるまず先行。最終的に6―6で並ばれたが、先取で勝利した。決勝は長身でさらに苦手な逆構え。しかし焦りはなかった。逆転勝ちした3回戦の経験も生き冷静な試合運びで試合をひっくり返した。

 2週間後には高校最後の全九州選手権を迎える。「ここで満足せず、もう一度優勝を取る気持ちで挑みたい」。全国総体に出場できなった分も込めて力を爆発させる。
 (謝花史哲)