夫婦で放送大学「名誉学生」に 互いに支え合い「楽しくて、幸せな場所」 沖縄県内初


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
夫婦で放送大名誉学生になった玉城俊博さん(左)と園子さん=西原町の放送大学沖縄学習センター

 放送大学沖縄学習センター(西原町)で学ぶ玉城俊博さん(85)と園子さん(68)夫婦=浦添市=はこのほど、同大の教養学科全コースを卒業すると与えられる「学長表彰(名誉学生)」を県内で初めて夫婦で受賞した。互いに支え合って学ぶ2人は「放送大学は楽しくて、幸せな場所」と喜んだ。

 警察官だった俊博さんは退職後「何となく」放送大に入学した。学習室に通う中で、親身に関わる職員に出会い、約3千種類の面接授業を「どれもこれも受講したい」と好奇心が爆発した。22年掛けて全5コース(当時)を終え、2018年に県内初の名誉学生になった。

 園子さんは俊博さんを放送大に送迎する中、学生たちの生き生きした様子に心引かれていた。幕張メッセ(千葉県)で開かれた俊博さんの華やかな卒業式を見て入学を決意した。入学後はサークル活動も楽しみ「私の居場所」と思うほど充実している。16年掛けて今年3月に全6コースを卒業し、県内3人目の名誉学生になった。

 俊博さんは園子さんに「いつも教えてもらっている」と頭をかきながら「一番幸せそうにしているね」と見詰める。俊博さんは、卒業の区切りを経ても受講を続けている。園子さんは俊博さんを見ながら「学ぶことで若々しくなった」と笑う。2人は名誉学生の夫婦として同大で学び続けている。
 (関戸塩)