自慢のゴーヤーで勝負! 29人が手塩にかけて育てたゴーヤー披露 沖縄・読谷村喜名区で大会


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それぞれのゴーヤーを評価し、美らカーギ賞を選定する参加者ら=10日、読谷村喜名公民館

 【読谷】沖縄県読谷村の喜名農事実行組合は10日、ゴーヤーの重量や見栄えで競う「ゴーヤースーブ(勝負)」大会を喜名公民館で開いた。29人の区民が参加し、それぞれが手塩にかけて育てた自慢のゴーヤーを披露した。優勝に輝いたのは比嘉正光さん(57)が出品した1022グラムのゴーヤー。会場では野菜の即売会も開かれた。ニンニクやヘチマ、バナナなどが並び、親子らは楽しみながら選んだ。

 ゴーヤースーブに出品されたゴーヤーはいずれも大ぶりで、肉厚なものが並んだ。4月に自治会の共同購入で健堅ゴーヤー(キンキンゴーヤー)の苗を入手した参加者らは、水やりの回数や追肥のタイミングなど、それぞれの栽培方法で育てた。虫対策として実にストッキングを履かせる人もいた。優勝した比嘉さんは「わが子のように育てるのがこつ。台風も来ていたのでネットがけもやった。水やりも毎日欠かさずやった」と笑顔を見せ、2連覇を目指すと決意を語った。

 35センチ以上でつやなどの容姿を競う「美らカーギ賞」では38・5センチで均一な太さを保ち、まっすぐに伸びた屋良朝敏さん(62)のゴーヤーが優勝した。イボの大きさもばらつきがなく、宝石のように輝いており、「まるで作り物みたいだ」などと参加者らも納得の様子だった。屋良さんは「農業は趣味で、先輩方から教わっている。評価に驚いている。次は重量の優勝を狙いたい」と喜んだ。大会当日に7位で777グラムのゴーヤー(松田兼栄さん作)にラッキーセブン賞として区長賞を授与するなど、柔軟な運営にも拍手が送られた。

 大会を企画した前喜名区自治会長の松田安雄さん(65)は「冬に山芋スーブがあり地域が盛り上がっている。夏にも何かしたかった。大会や即売会を通した区民の交流が地域の活性化につながればうれしい」と次回大会に期待した。大会に参加した喜名区民の石嶺伝実村長は「初回大会で多くの参加に驚いた。喜名区のイベントを通して楽しい地域をつくろう」と呼び掛けた。
 (名嘉一心)