FC琉球、逃げ切れず大宮と1-1 若手とベテランの連動に手応え


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琉球―大宮 後半、先制シュートを決めて仲間の祝福を受ける琉球の金井貢史(中央)=17日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 サッカー明治安田J2第27節第2日の17日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで大宮アルディージャと対戦し1―1で引き分けた。前半は互いに譲らず0―0で折り返した。後半は先制点を奪ったが、追い付かれた。通算成績は4勝15敗8分けで勝ち点20、順位は最下位の22位のまま。

 次戦は23日、鳴門大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで徳島ヴォルティスと対戦する。

 フェルナンデス監督の掲げるハードワークを若手選手が中心となって担い、そこにベテランの技量が合わさって得点へとつなげた。

 各選手が好機と見るやロングパスでサイドを変え、うまく場面展開した。

 後半立ち上がり、カウンターから中盤でパスを受けた阿部拓馬がドリブルで間合いをつくり、左から猛ダッシュで駆け上がる大本祐槻へパス。正確なクロスで守備を突き、中央の金井貢史が押し込んだ。相手の集中力が散漫な時間帯に確実に仕留めた。

 チームは大宮戦に向け、クロスを多用することを確認していた。先制点をアシストした大本は「阿部さんが前線で体を張って時間を稼いでくれるので、勢いを持ったカウンターが武器になる。貢史さんはクロスに強いので、周囲と連動してうまく点が取れた」と手応えを口にした。

 これまで、自陣でボールを失ってから失点の危機に見舞われることも多く、自陣でのパス回しというリスクを避け、常に、前で前でプレーしようというスタイルに変わりつつある。大本は「守備陣も、つなげる場面ではしっかり攻撃へと展開できるような細かい判断がまだまだ必要」と足元を見詰めた。
 (大城三太)


(2)タピスタ(大宮1勝1分け)

琉球 4勝8分け15敗(20)
1―1(0―0,1―1)
大宮 5勝9分け13敗(24)

▽得点者 【琉】 金井(2)【宮】 菊地(4)
▽観客 2285人

 【評】琉球は先発MF起用の金井貢史が後半、期待に応える先制点でチームを勢い付けた。しかし10分後、ペナルティーエリア近くで与えたフリーキックがバーに跳ね返ったところを押し込まれた。下位同士で痛み分けの勝ち点1となった。

スローイン与え過ぎ

 ナチョ・フェルナンデス監督(琉球)の話 離脱者を抱えている中で選手たちはハードワークしてくれた。週ごとに良くなっている。前線の阿部拓馬や金井貢史も頑張ってくれた。コーナーキックや自陣近くのスローインを与え過ぎてしまったのは反省点。

立ち上がりに慌てた

 相馬直樹監督(大宮)の話 琉球は予想以上に縦へのボールを入れてきたので、立ち上がりで慌てる部分があった。途中からは自分たちの流れでボールを動かした。後半の失点はカウンターというよりもルーズボールから点を失う形になってしまった。