国の無形文化財認定 「一歩一歩精進続けて」 沖縄県内人間国宝ら祝福と激励


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国立劇場おきなわ

 「組踊」と「琉球舞踊」の重要無形文化財の保持者が新たに40人誕生することを受けて、琉球芸能の人間国宝からは認定予定者への祝福と激励の声が上がった。

 重文「組踊立方」保持者(各個認定)=人間国宝=の宮城能鳳さんは「おめでたく、感慨もひとしおだ。芸の研さんや精進はもちろん、師匠に教授していただいた技芸と芸風をしっかり継承してほしい。新保持者と共に、芸能でコロナウイルスを打ちのめし、一日も早くこれまで通りの舞台活動ができる日が来ることを願っている」と声を弾ませた。

 重文「組踊音楽歌三線」人間国宝の西江喜春さんは「50歳前後の若い担い手も選ばれ、芸能の活性化が期待できる。もちろん先輩方のおかげで琉球芸能が続いてきたことへの感謝も忘れてはいけない。保持者として活躍しながら、後輩も指導し、共に切磋琢磨(せっさたくま)してもらいたい」と語った。

 重文「琉球舞踊立方」人間国宝の志田房子さんは「心から祝福を申し上げる。認定は『この先ももっと頑張って』という意味と私は捉えている。体に気を付けて、一歩一歩休むことなく精進を続けていただきたい。芸の道は終わりがない。私も沖縄の伝統文化に携わる者として、共に歩んでいきたい」と鼓舞した。

(藤村謙吾、田中芳)


国の無形文化財認定 「組踊」12人、「琉球舞踊」32人