有害物質PFAS、387人分の血中検査 宜野湾、北谷など6地域で


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PFASの血中濃度検査=23日、嘉手納町の屋良共栄会事務所

 【嘉手納】「有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会」によるPFASの血中濃度検査の採血が23日、嘉手納町の屋良共栄会事務所で実施された。6月25日に北谷町を皮切りに始まった検査の最終日で、6地域7会場で計387人が採血した。

 地域ごとの内訳は宜野湾市109人、北谷町59人、大宜味村58人、沖縄市56人、金武町54人、嘉手納町51人。血液は京都大に送られ、原田浩二准教授(環境衛生学)らが分析する。8月中に結果は出そろう予定。その後、問診で得た妊娠歴や病歴などのデータに照らして、健康への影響などについて調べる。

 嘉手納町水釜から訪れた45歳の女性は「普段から料理や飲料水として使用してきたが、心配もしている。家族も同じ水を使っているので、代表して検査に来た」と語った。

 連絡会の桜井国俊共同代表は「県民の健康に責任を持つ県が本来は調査すべきだ。民間でやるには限界がある。結果次第では県が動くことを願う」と述べた。9月中旬にも分析結果の内容などを公表する予定だ。
 (名嘉一心)