沖縄でのMICE開催44%減の273件 経済効果は7億円減


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 沖縄県文化観光スポーツ部は26日、ビジネスイベントのMICEの2021年開催実績について、対前年比217件(44.3%)減の273件だったと発表した。MICE開催による直接経済効果は対前年比7億円減の約36億円だった。

 MICEはビジネスイベントの総称で、企業などの会議(ミーティング)、報奨・研修旅行(インセンティブトラベル)、国際機関や学会などが行う国際会議(コンベンション)、展示会・見本市(エキシビション/イベント)の頭文字を取っている。

 開催を通じ利用者の長期滞在が見込め、大きな経済効果を生むと言われている。

 21年実績を種類別で見ると、インセンティブが148件で、全体の54%を占めている。続いてミーティングが51件で同19%となった。

 月別開催件数を見ると、1月~9月は新型コロナウイルス感染拡大の影響により20件以下の低い水準で推移した。政府による緊急事態宣言が解除された10~12月は開催が多く、21年に開催された催事の60%を占めた。規模別では50人未満の小規模MICEが167件と最も多く開催された。

 新型コロナウイルス感染症によるMICEへの影響について、470件が中止やオンライン開催になった。県はアフターコロナを見据え、県外事業者へオンラインセミナーなどを開催し、自然や伝統文化などの発信やSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを通してMICE誘致に取り組むとした。
 (與那覇智早)