ウェブ会見での下地幹郎氏と参加者の主なやりとりは次の通り。
―馬毛島の活用をいかに日米に働きかけるか。
「国民には、沖縄の負担軽減のための馬毛島活用に支持をいただけると思う。合理性と支持を得られる話に日米両政府は反対できないと思う」
―軟弱地盤改良に伴う設計変更への対応や、大浦湾側の埋め立て中止について。
「軟弱地盤を埋め立てさせないのは政治的に決める。埋め立てを裁判で止められないのは翁長雄志県政、玉城デニー県政ではっきりした」
「軟弱地盤を埋め立てさせないためには、砂や土砂についてさまざまな施策を取り、国が諦めざるを得ない状況を作る。条例や行政権限、民意、政治力を合わせて確実に止める」
―普天間飛行場の軍民共用化のイメージは。
「高台にある普天間飛行場は、防災の観点から活用しなければならない。宜野湾の経済効果になるようなものにしないといけない。台湾有事など危機的環境でも滑走路が使えることも、安全保障上意味を持つ」
―沖縄科学技術大学院大学(OIST)の予算削減での教育無償化と、同校の評価について。
「OISTは沖縄振興費で運用されながら、県民に貢献していない。OISTの予算を半額にして、知事権限で使える一括交付金で教育無償化に充てることは可能だ」
―高率補助や沖縄振興計画の今後の方向性は。
「振興計画、内閣府沖縄振興局、沖縄総合事務局などは(10年後には)ないと言っている。高率補助も次は期待せずに、民間活力を活用していきたい。10年で全てを終わらせる準備を考える」
―規制緩和など、開発重視の印象も受ける。
「環境破壊になるようなことはしない。土地が効率よく使われ、新たな雇用が生まれ、税収が増えることが重要だ」
―新型コロナウイルスや物価高で影響を受ける経済や市民生活への支援について。
「コロナの感染阻止を徹底的にやるということに、エネルギーを掛けることが大事だ。感染拡大が広がらない体制を作り、経済の制限は設けないとの考え方だ。両輪で回していきたい」