格納庫計画、撤回を要求 嘉手納町長が第18航空団に


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 【嘉手納】嘉手納基地パパループ地区での米軍による防錆(ぼうせい)整備格納庫建設計画をめぐり、嘉手納町の當山宏町長は29日、嘉手納基地を運用する第18航空団を訪ね、計画の即時撤回を求めた。米軍が示した計画よりも民間地から約400メートル離れた地点などに建設する代替案も提案したが、対応した第18任務支援群司令官のローラ・ラモス大佐は「懸念を共有できたことは両者にとって重要なことだ」と述べるにとどめたという。

 當山町長は建設が計画されているパパループ地区について、「一時的な駐機場」として使用され続けていることから、施設の建設によって恒常的な使用につながる懸念を示した。同地区を使用する航空機から騒音や排ガスの悪臭が発生しているとして、地域住民の負担になっていることや、危険性や環境悪化の恐れがある施設になる懸念を伝えた。

 當山町長は要請後、役場で記者の取材に応じ、「(計画について)断固反対ということを伝え、計画の見直しを強く申し入れた。われわれの意志に反し、強行して工事が進むことがあれば、良き隣人としての見方が変わってくる」と述べた。
 (名嘉一心)