悔し涙はなかった。女子テニス団体決勝。沖縄尚学は結果的には0―2のストレート負けで完敗だったが、押し込んだり、巻き返したりするなど要所で粘りのラリーを繰り広げた。「笑顔で楽しんでやろう」。主将の堀江菜実がまとめてきたチームは持てる力を精いっぱい出し切った。27年ぶりの県勢制覇はならなかったが、栄えある準優勝を素直に喜んだ。
第1ダブルス、第1、第2シングルスが3面コートの同時進行で行われる決勝。先に山場を迎えたのはダブルスだった。清水真央・新城英万組は第1ゲームで1ポイントも与えずブレーク。次のサービスゲームも奪って2ゲーム先行し好発進を切った。しかし徐々に相手が調子を上げ、中盤ブレークを取られ続けた。ストロークでミスも多発してしまった。新城は「しっかりシングルスの2人が頑張っていた。もっと粘りたいと考えていたけど」と反省を口にした。それでも最終ゲームはジュースに持ち込み耐え続けてみせた。
第1シングルスの水口由貴が接戦の末に惜敗。シーソーゲームを展開していた第2シングルスの堀江は途中打ち切りとなった。
2年連続出場で昨年の8強を上回る準優勝に清水は「ここまで来られるとは思っていなかった。高校最後の大会。これまでで一番の力が出せたと思う」と笑った。2年の新城は「諦めずできた。頑張れたと思う。この経験を生かして新チームでもみんなで頑張っていきたい」。さらなるチームワークを磨き上げ、また決勝の舞台に戻ってくることを誓った。 (謝花史哲)