歌手Anlyさん「辞めたい、沖縄帰りたい」何度も 母校でデビューへの軌跡、ステージの裏側語り後輩にエール 伊江島


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シークレットライブで後輩たちを激励するAnlyさん=12日、伊江中学校体育館

 【伊江】伊江中学校66期生で、全国で活躍する島出身アーティストのAnlyさんが12日、伊江中学校を訪れシークレットライブを開いた。会場となった体育館には「偉大な伊江中の先輩~お帰りなさい~」の横幕が張られ、Anlyさんが登場すると後輩たちから大きな拍手が送られた。15歳で島を離れる後輩たちへ、シンガー・ソングライターになった経緯や生きていくために大事なことなどを伝えた。

 Anlyさんとギターとの出合いは5歳の頃で、父親がいつもそばでギターを弾いて歌っていたという。「歌うと楽しくなり自分も歌いたいと思うようになった」と振り返る。中学生の頃から歌詞も書くようになり、歌手になる目標を立てて小禄高校へ進学し、音楽コースを専攻してマーチングバンド部に入った。

 デビューのきっかけは「ライブハウスで歌っていた時、今の事務所の社長さんと出会ったこと」と語る。「辞めたい、沖縄に帰りたいと思ったことが何度もあったけど、好きだから続けられた。今のうちに自分が楽しいと思えることを見つけてください」とアドバイスした。
 また「歌っている姿は華やかだけど、そのバックステージにはいろんなことがある。曲を作る、SNSで発信する、インタビュー記事のチェック、ラジオでのお知らせを自分で録音して編集することなど。先生方も授業をするまで多くの教材研究をしていると思う」と話した。

 デビュー曲の「太陽に笑え」などを歌った後、子どもたちから「野球」「海」「ハーリー」「校長先生」などのお題をもらい、即興で楽曲を作り披露した。

 Anlyさんは、今年3月から、全国47都道府県で公演を行った。7月9日に北谷町でツアーを終え、伊江村観光親善大使の委嘱状交付のために来島した。

(知念光江通信員)