返却率わずか27% パルスオキシメーターの在庫厳しく、沖縄県が貸し出し制限


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 新型コロナウイルスに感染した自宅療養者らに沖縄県が貸与している血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターの返却率が、27日時点で27%にとどまっていることが県への取材で分かった。

 県は、感染拡大が続けば「(新規患者への)発送が遅れる可能性がある」として、利用を終えた人に早めの返却を呼び掛けている。

 県は、自宅療養者向けとしてパルスオキシメーターを4万4500個準備した。うち、療養中の人に使われているのが27日時点でおよそ1万個ある。療養が終わった後に返されたのは一部にとどまり、返却されていないものが約2万4500個あるという。

 パルスオキシメーターの在庫がひっ迫していることなどから、県は19日から、パルスオキシメーターの貸与先をそれまでの全家庭から、50歳以上の人、妊婦、基礎疾患がある人、7歳以下の未就学児や希望者に限定することを始めた。

 県担当者は、急激な感染拡大で貸し出す量が増え、在庫がひっ迫する時期だとしつつ「ショートメッセージなどを通じて返却を呼び掛けているが、返ってくるのが遅い」と述べ、他の患者の健康観察に影響が出る可能性を危惧している。

(知念征尚)