ワインの次は…パインでブランデー「世界でも珍しい」蒸留所と店舗を開所 名護パイナップルワイナリー


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新設したパイナップルブランデー蒸留所で「沖縄の観光産業に寄与する」と抱負を語る安里清高社長=7月14日、名護市為又

 【名護】沖縄県産パイナップルでワインを製造する名護パイナップルワイナリー(安里清高社長、名護市)が、市為又のナゴパイナップルパーク敷地内に世界初のパイナップルブランデー蒸留所兼店舗「LA PIÑA DISTILLERY(ラ・ピーニャ ディスティラリー)」を開設した。7月14日、渡具知武豊名護市長ら関係者を招いた内覧会が催された。

 安里社長は「パイナップルで製造するブランデーは世界でも珍しく、将来的に付加価値は高くなる。沖縄の観光産業の発展に寄与したい」と語った。

 名護パイナップルワイナリーは2020年、長期熟成した付加価値の高いブランデー開発に向けて、ブランデーとスピリッツの酒造免許を取得した。コロナ下で業種転換などを目指す中小企業を支援するため、政府が実施する「事業再構築補助金」を活用し、計約1億5千万円をかけて世界初のパイナップルブランデー蒸留所を開所した。

 ブランデー製造に向けて5年ほど前から蒸留法などを研究してきた。ジュースには使えないパイナップル皮の果汁などを主原料に製造し3年、5年、10年と長期熟成させる計画だ。長期熟成が必要なため、3~4年後から世界基準の貯蔵期間のブランデーが販売できるようになる。蒸留所兼店舗ではオリジナルメニューの試飲もできる。

(松堂秀樹)