ハンド女子、コザが8強入り 「守護神」松堂が窮地救う 四国総体


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 全国高校総合体育大会「四国総体」第5日は1日、愛媛県などで8競技が行われた。ハンドボール女子のコザは3回戦で地元の今治東中等教育学校(愛媛)と対戦し、20―13で勝って準々決勝に駒を進め8強入りした。高知県立県民体育館で始まったレスリングは男子学校対抗戦で北部農林が埼玉栄に1―6で敗れ2回戦進出はならなかった。卓球男子シングルスの牧志侑武(宮古)、テニス女子シングルスの水口由貴(沖縄尚学)は初戦を勝ち抜いたが、2回戦敗退となった。バスケットボール男子の決勝は、崎濱秀斗(北中城小―西福岡中出)が所属する福岡第一が77―76で平良宗龍(金城中出)が所属する開志国際(新潟)に競り勝ち、4度目の全国一に輝いた。崎濱は8得点、平良は11得点を挙げる活躍だった。ボクシングライト級で佐久本祥吏(宜野湾中―宮崎・日章学園)が準決勝で敗れ、4強入りにとどまった。


 

3回戦 今治東中教校―コザ 後半、流れを引き戻す好セーブを連発したGK松堂美姫=1日、愛媛県武道館(謝花史哲撮影)

 「大事なところで絶対に止める」。勢いが傾き、あと1点で同点に追い付かれる窮地に、コザのGK松堂美姫の分析力と直感力がさえ渡った。サイドシュートを止め1点リードを死守。得点が停滞していてたチームは、ここから息を吹き返した。その後も松堂は好セーブを連発。再びリードを広げて、全国選抜に続く8強入りをたぐり寄せた。

 一度はリードを5点に広げたが、前半から苦戦していた相手守備を後半になっても崩せない。じわじわと詰められ、13分すぎにペナルティーで1人が2分間の退場。さらには7メートルスローを与え、ついに点差は1点に。しかし松堂は冷静だった。

 「前半は得点されたが、しっかりシューターの特徴を見ることができていた」。チームの窮地を救うと、終盤には7メートルスローを含め3回連続でシュートを止めきった。後半の半分は2失点に抑え込み、守りでも競り勝った。

 松堂のほか仲西香翔、上地鈴奈の3人のGKを擁するコザ。松堂は「それぞれタイプが違う。私が駄目でも2人がいる。だからプレッシャーなくできている」とうなずく。準々決勝に向けても「相手シューターの情報を共有して止めたい」。3人の守護神がチームを支え準決勝進出を目指す。

(謝花史哲)