ハンド女子、コザが惜敗 同校として最高の8強、エース名嘉が攻撃けん引 四国総体


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 全国高校総合体育大会「四国総体」第6日は2日、愛媛県などで7競技が行われた。ハンドボール女子の準々決勝でコザは23―26で名古屋経済大市邨に惜敗した。準決勝進出はならなかったが、同校としては最高位の8強に入った。ソフトテニスの男子個人で第1代表の吉川洋一朗・高嶺星弥(八重山)は4回戦進出を果たした。県総体2位だった牧野夏海・細川大峨(那覇西)は2回戦から登場し、3―4で惜しくも敗れた。

準々決勝 名古屋経大市邨(愛知)―コザ チーム最多の9得点でチームを引っ張ったコザのエース名嘉陽菜=2日、愛媛県総合運動公園体育館(謝花史哲撮影)

 誰一人諦めていなかった。最大12点差をつけられたコザは、後半から徐々に本来の攻めの強さを発揮した。交代メンバーも要所で得点するなど、劣勢をひっくり返そうと全員で立ち向かった。残り7分からは圧巻の6連続得点。しかし前半のビハインドが大きかった。時間が足りず、勝利にはわずかに届かなかった。

 前半は思うようにシュートが入らなかった。歯車がかみ合わず得点が停滞。8点に抑え込まれ、リードを9点に広げられた。それでもチームは前を向く。「まだいける。点差を縮める練習はやってきた」。ハーフタイムで気持ちを入れ直し、後半の猛追が始まった。

 引っ張ったのはエースの名嘉陽菜だった。ポジションは左バックだが、左右へ大きく動く攻めで揺さぶった。シュート体勢から一度ボールをバウンドさせ、守備をかわす攻撃、体をねじ込む鋭いカットイン、自身をおとりにした巧みなアシストなど躍動した。最後も2連続得点でチーム最多の9点を挙げ、反撃の原動力となった。

 チームは敗れたが、全国総体で同校最高位の8強と歴史をつくった。佐平牧生監督は「点の取り合いに持ち込みたかったが、思うようにいかなかった。それでも最後の追い上げは良かった。選手はよく頑張った」とねぎらった。

 JOC時代から仲間と誓った頂点はつかめず、悔しさをにじませた名嘉。それでも「最後の10分はやってきたことを出せた。このメンバーでやってこられて本当に良かった」と涙にぬれた笑顔をはじけさせた。
 (謝花史哲)


(松山市総合コミュニティーセンター体育館ほか)
▽女子準々決勝
名古屋経大市邨(愛知)
26―23(17―8,9―15)
コザ