全国高校総合体育大会・四国総体第8日は4日、香川県などで9競技が行われた。陸上の女子500メートル競歩は浅野愛菜(コザ3年)が8位に入賞した。
かぶっていた帽子もタイムを記録する腕時計もかなぐり捨て、淺野愛菜=コザ3年=は歩を進めることだけに集中した。全国総体5000メートル競歩で県選手として初の8位入賞を果たしたが、「もっと(上位に)行けた。悔しい」と後悔が先だった。
直射日光が照り付けた前日の予選と異なり、日が暮れた午後7時のスタート。序盤は4位につけて後続の集団を引っ張った。しかし高いままの気温と湿度が容赦なく体力を奪う。帽子や時計を途中で手放したのは「熱がこもっていたから。タイムよりも順位を意識していた」という。
観客席からコーチらの声援を受け、歯を食いしばって歩を進めた。だが次第に順位を下げ、上位争いの集団から後れを取った。ゴール後は倒れ込むほど体力を消耗していたが、「呼吸の面ではまだいける感じがあった。『きつい』と思ってしまったメンタル的な部分が大きい」と反省点を上げた。
高校から始めた競歩はこれまで県記録を更新するなど右肩上がりの調子だったが、直近はスランプ気味だ。
高校最後の大会は納得していないが、「大学に進学したらもっとレベルを上げていきたい」と意欲を燃やす。
(金良孝矢)