沖縄の8月景況「持ち直し」 ホテル稼働率は6割超 日銀那覇支店


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 日本銀行那覇支店(飯島浩太支店長)は5日、8月の県内金融経済概況(主要指数6月)を発表した。観光需要や消費の回復傾向が続き、県内景気は「厳しい状況にあるが持ち直している」との判断を据え置いた。目先については「感染症の影響による下押し圧力を受けつつも、持ち直しが続くとみられる」とした。

 観光の指標のうち、6月の主要ホテル稼働率は前年同月比35・2ポイント増の51・1%と改善した。7月は速報値で63・5%となっていて、単純比較はできないが新型コロナウイルス感染拡大前の2020年2月(69・9%)以来の60%超となっている。

 コロナ拡大後の最大値は20年11月の51・8%で、飯島支店長は「7月の稼働率がこれを超えて、ピークになる蓋然(がいぜん)性はそれなりに高いと思う」と説明した。ただ、県内のコロナ感染者数が拡大していることから「8月の稼働率は7月から幾分低下する可能性があるとの見方も聞かれる」と付け加えた。

 目先の景況については、これまで同様に見通しの不確実性が大きく、新型コロナウイルス感染拡大や資源価格の高騰が経済に与える影響を注視する必要があると説明した。

(當山幸都)