キングス、ホーム連勝 TKbjリーグ第6戦


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キングス―奈良 積極的にオフェンスリバウンドを拾うアンソニー・マクヘンリー=18日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングスは18日、沖縄市体育館でバンビシャス奈良と第2戦を行い、75―64で勝利、今季のホーム開幕戦を2連勝で飾った。キングスのシュートは第1クオーター(Q)からリングを捉えることができず、奈良の得点を抑えながらも優位に立つことはできなかった。さらには第1Qだけでターンオーバーが六つとミスも連発し、流れが悪いまま試合が進んだ。第2Qも得点は伸びず、リードを保ちながらも引き離せない状態が続いた。ミスの減らないキングスに対し、奈良が内外から得点して31―31と同点で前半を終えた。第3Qの序盤は1点を争うクロスゲームになったが、アンソニー・マクヘンリーやドゥレイロン・バーンズのブロックが決まるなど守備で勢いを増したキングスがリードを広げ、第4Qも粘る奈良を振り切った。キングスは24、25の両日、大阪府立体育館で大阪エヴェッサと2連戦を行う。(観客3074人)

琉球ゴールデンキングス(5勝1敗)
75―64(17―13,14―18,21―16,23―17)
バンビシャス奈良(6敗)

 【評】キングスが終盤に主導権を握り、奈良の堅い守備を打ち破った。前半はゾーン守備を敷く奈良に苦しめられ、外からのシュートも入らず点を稼げなかった。両チームのミスも減らずに重苦しい展開になった。後半はキングスが動きのある攻撃で奈良の守備を乱し、少しずつリードを広げた。奈良は第4Qの終了間際に激しい守備で食らいついたが、一歩及ばなかった。
(平安太一)

相手がばてて楽に
 伊佐勉監督(キングス)の話 
調子が上がらない中で、全てのプレーヤーがやろうとしたことを最後まで貫いた。第4Qに相手がばててきたタイミングで一気に引き離して楽になれた。(次週から)大阪、島根と強豪との戦いが続く。チーム全員で大阪に乗り込み、まずは最初の1勝を取りに行く。

小さなミス突かれた
 衛藤晃平HC(奈良)の話
沖縄の攻守切り替えの速さをどうにかしたいと思っていたので、今日は守備で少しは抑えられた。勝負を分けた点はオフェンスリバウンドを取られたことと、小さなミスを沖縄が的確に突いてきたこと。負けたことは悔しいけど、いい経験になった。

 

◆マック、チームに活気

 自らの役割を尋ねられると、「ハッスルしてチームにエナジーを与えること」と言う。気迫を押し出してリバウンドを奪い、相手のシュートを何度もたたき落とす。キングスの大黒柱アンソニー・マクヘンリーは言葉通りのプレーでチームを活気づけた。11得点10リバウンド3ブロックと大車輪の活躍でも、「今日は自分にチャンスが来ただけ」と涼しげな表情を崩さなかった。
 第1Qの途中からコートに送り出され、チームを包む重い空気を振り払うように全力でプレーした。序盤からキングスのシュートがリングに嫌われたが、オフェンスリバウンドに絡んで新たな攻撃機会をつくり出した。岸本隆一は「マクヘンリーたちがインサイドにいたからリードできた」と存在の大きさを感じた。
 第3Qの途中までは奈良を崩せずに厳しい戦いを強いられたが、マクヘンリーの積極的な突破で攻撃にリズムを生み出した。
 第4Qは速攻からの得点でバスケットカウントを獲得するなど、最後までチームを引っ張った。
 「ホームで2連勝できて良かった」とマクヘンリーは胸をなで下ろす。一方で攻守ともにチームは盤石とは言えず、「まだまだ良くなる」と断言する。目指しているリーグの頂点へ。そして新たなステージへ向かうため、「一日一日、練習してどれだけ良くなれるかだ」と今後も成長することを誓った。(平安太一)