琉球コラソン、今季初勝利 堅守速攻で勝利呼ぶ 湧永製薬に33-30 日本ハンドボールリーグ


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)男子の琉球コラソンは11日、沖縄市体育館で7位の湧永製薬と今季第5戦を行い、33―30で競り勝った。ホームで今季初勝利を挙げ、通算成績は1勝4敗で暫定9位となった。前半は先行される展開から終盤に巻き返し1点リードで折り返した。後半は2度のスカイプレーを決めたほか、速攻から連続得点を奪うなど逃げ切った。次戦は21日午後1時から石垣市中央運動公園総合体育館でジークスター東京と戦う。

(11日・宮城県フラップ大郷21ほか)
▽男子
琉球コラソン(2)
 33―30(14―13,19―17)
湧永製薬(6)

 【評】琉球コラソンは前半4点を先取されたが、守りから攻撃への切り替えの速さで相手を上回り、徐々に点差を詰めて逆転に成功した。中盤に同点に追い付かれたが、速攻で仕掛けて3連取。再びつかんだリードを最後まで守り切った。


 攻撃の組み立てがさえ渡った。前半中盤からサイドの素早い動きだしで主導権を握った琉球コラソンは要所でポストを使い、湧永製薬の守備を揺さぶり続けた。同点に追い付かれた後半の勝負どころでも冷静さを失わず、堅守から速攻を決め切ってチーム一丸で勝利を引き寄せた。
 

琉球コラソン―湧永製薬 前半、ペナルティースローを決めるコラソンの仲程海渡=11日、沖縄市体育館(小川昌宏撮影)

 前半1点リードで折り返した。昨季から競り合う試合での後半の立ち上がりの悪さや、接戦に持ち込んでも中盤に崩れることが課題だった。

 しかしこの日は違った。後半開始直後に意表を突くスカイプレーで先に点を奪い勢いづく。中盤に相手の反撃を受け追い付かれても、落ち着いていた。堅い守りから切り替えの速い攻撃で相手守備が整う前に、3連取で再び引き離した。

 守っては今季最少失点の30点。得点も目標に掲げる30点以上で試合をつくった。引っ張ったのは左サイドの仲程海渡だ。前半終盤に自陣からの縦パス一本で速攻を決めるなど逆転につなげた。サイドに相手意識を向かわせることで、チームは後半、ポストへの供給や1対1が機能し、得点を積み上げた。仲程は今季初めて自ら7メートルスローに名乗りを上げ、この試合も5本全て得点。チーム最多の10点を挙げ勝利に大きく貢献した。「ホームで勝ち星。この一勝で終わらないよう続けていきたい」。持ち味の速攻を武器に今季コラソンの必勝パターンを描いていく。

 (謝花史哲)


ほぼプラン通り

 東江正作監督(琉球コラソン)の話 ほぼプラン通りにできた。少しポストでやられたが、想定内。GKのセーブから速攻で流れをつかめた。田場裕也や東江太輝の魂のこもったプレーも良かった。お盆でご先祖さまが見守って別の力も働いたかな。