ロボ兄弟、世界一に 小泉創世さん、耀世さん 3カ国合同チームの団体戦で 個人戦では2位、デザインも評価 ロボカップ2022


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 自律型ロボットの世界大会「ロボカップ2022」が7月13~17日にタイのバンコクで開かれ、東京都の小泉創世(そら)さん(19)=東京大学2年=と沖縄市の小泉耀世(れい)さん(17)=球陽高校2年=の兄弟が19歳以下の「ジュニアサッカーの部」でスロバキアとオーストラリアのチームと3カ国合同で出場し、優勝を果たした。創世さん、耀世さん兄弟は2人1組による「個人戦」でも総合2位。ロボットの見た目で優れたチームに贈られる「アウトスタンディングデザイン賞」も受賞した。

スーパーチーム部門で合同チームのスロバキアとオーストラリアの選手と記念撮影する小泉耀世さん(左から4人目)と創世さん(同5人目)=7月16日、タイのバンコク(小泉美香さん提供)

 2人が優勝を果たしたのは、3カ国の合同チームで競う団体戦のスーパーチーム部門に含まれる「ジュニアサッカーの部」。総合2位に入った「個人戦」は、サッカー競技の成績、戦略や課題解決についての口頭試験などで争った。創世さんが小学5年、耀世さんが小学2年の頃から兄弟でチームを組み県大会や全国大会に出場したが、世界大会は初。耀世さんは「いろいろな苦労もしたが、努力してよかった」と喜びをかみしめた。

 自律型ロボットは人間は操作せず自ら判断し動く。ロボカップは2050年までにワールドカップ優勝チームに勝つ自律型ロボットチームを作ることを目標にしている。ジュニアサッカーの部は手作りロボットがサッカーなどで競技をする。今年は45カ国400チーム、3千人が参加した。

 スーパーチーム部門の試合は1チーム2台ずつのロボットで対戦した。他国のメンバーとゲーム戦略などで意思疎通をうまく図るために「たくさん話しかけて仲良くなることで、チームワークを高めた」と工夫した耀世さん。「来年の個人戦のサッカー部門で優勝したい」と意欲を見せた。

(狩俣悠喜)