バスケ、女子すこやかが頂点 男子はゼネラルがV 県代表決定戦


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 バスケットボールの第98回天皇杯・第89回皇后杯全日本選手権大会県代表決定戦(沖縄県バスケットボール協会主催、琉球新報社ほか共催)最終日は13日、中城村民体育館で行われ、男子決勝は沖縄ゼネラルグループが96―72で豊見城スポーツに快勝し、頂点に立った。女子はすこやか薬局が69―59でOMガス石油SSに競り勝ち、優勝を飾った。男女優勝チームは全日本選手権の1次ラウンド(9月・徳島)への派遣が決まった。


女子・すこやか薬局 鮮やか逆転劇

 11点差をひっくり返す鮮やかな逆転劇で、すこやか薬局が優勝をつかみ取った。最終第4クオーター(Q)。チームはガード陣を中心に守備力と走力を最大限に発揮した。残り約5分半で逆転を決めると足を止めずに一気に畳み掛け、第4Qだけで29得点。主将の仲村杏菜は「練習の成果が勝ちにつながったと思う」と素直に優勝を喜んだ。

女子決勝 OMガス石油SS―すこやか薬局 第4クオーター、相手守備を空中でかわしシュートをねじ込むすこやか薬局の仲村杏菜(左から2人目)=13日、中城村民体育館(謝花史哲撮影)

 選手起用が効果的に決まった。勝負どころを後半と見て、走力のある中山美裕や攻撃の起点になる仲村、宮國シェリーリーを第2Q終盤から温存。ベンチメンバーも踏ん張り続けた。

 中山は「10点差は届く範囲。むしろ燃える」と第4Qに力を爆発させた。前半苦しんだ相手のセットプレーに激しく当たって無理なシュート体勢に追い込み、ボールを奪うとサイドを走りまくって揺さぶった。

 これにメンバーも呼応。宮國がゴール近くでボールを受け、外に出してから再びドライブを仕掛ける攻撃に切り替えるなど、フリーをつくりシュート精度を高めた。仲村は「初めての県代表。しっかり戦いたい。まずは1勝。守りからゲームをつくる沖縄のバスケをしっかりやりたい」と意気込みを語った。

(謝花史哲)


男子・ゼネラル 開始から主導権 主将宮平が躍動

 試合開始から沖縄ゼネラルグループが主導権を握り、最後まで寄せ付けることなく勝ちきった。主将の宮平弥は「県内では外も中も負けないチームになっていると思う。その差が出せて良かった」と強さを誇った。

男子決勝 沖縄ゼネラルグループ―豊見城スポーツ 鋭いドライブからレイアップを決める宮平弥(中央)=13日、中城村民体育館(謝花史哲撮影)

 今年4月、優勝経験のあるBeastyと合併して再始動した。高さのあるセンター陣に加え、シューター陣も層が厚くなった。狙い通りに序盤はセンターで勝負してファウルを誘うなど相手のリズムを崩して、流れを引き寄せた。次第にガード陣を中心に外からも仕掛けを増やし試合を優位に進めた。

 宮平は「コロナ禍の中、大会を開いた関係者には感謝しかない」と勝利をかみしめ、全日本選手権1次ラウンド突破を誓った。

(謝花史哲)