劣勢挽回の劇的勝利 FC琉球、長崎下す3-2


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 サッカー明治安田J2第31節第1日の13日、FC琉球はトランスコスモススタジアム長崎でV・ファーレン長崎と対戦し、3―2で勝利した。2試合ぶりの勝ち星。琉球は前半、サダム・スレイを起点に攻めるが、長崎にサイドを突かれて2得点を許した。

 一方、後半は途中から入った人見拓哉が2得点で試合を振り出しに戻す。スレイがヘディングで1点を返して逆転するも、直後にユニフォームを脱いだことからレッドカードで退場。アディショナルタイムで相手にPKを与えるが、GKのダニー・カルバハルが好守備でしのいだ。

 通算成績は6勝16敗9分けで勝ち点27、順位は最下位22位のまま。次戦は20日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでモンテディオ山形と対戦する。
 

(2)トラスタ(1勝1敗)
琉球 6勝9分け16敗(27)
 3―2(0―2,3―0)
長崎 13勝8分け10敗(47)
▽得点者 【琉】 人見2(2)スレイ(3)【長】 沢田(2)クリスティアーノ(6)
▽観客 6227人


 琉球が上位の長崎を相手に、0―2のビハインドをひっくり返す劇的勝利を収めた。長崎に主導権を握られ2点を取られた前半から一転、後半は選手交代とともに攻守がはまった。

 序盤はサダム・スレイを起点に攻めるが、なかなか息が合わない。逆にサイドから守備の隙を突かれ2失点。「簡単なミスから大きな代償」(ナチョ・フェルナンデス監督)を払った。

 しかし人見拓哉らサイドハーフ3人が交代出場した後半で流れが一変する。各選手が運動量を下げず、監督が強くこだわるセンタリングをやり続けた。

 後半13分、右サイドのクロスからこぼれ球となったボールを、人見が右足で押し込み1点を返す。今季初ゴールとなった人見は23分、ゴール正面でパスを受け右足で同点に。さらに44分、スレイが3試合連続のヘディングで決勝点をゴールに突き刺した。だが、シュート後に上着を脱いで喜んだスレイが警告累積で退場。1人減るアディショナルタイムの守備で相手にPKを与えるが、ダニー・カルバハルの好セーブで乗り切った。貴重な勝ち点3をつかんだが、次戦で攻撃の要スレイは出場できない。人員を欠くが、貴重な勝利の勢いのまま次戦に臨みたい。

(金良孝矢)


選手たち素晴らしい

 ナチョ・フェルナンデス監督(琉球)の話 勝つことはできたが、(前半の)0―2のビハインドは許されない。簡単なミスから失点してゲームを難しくした。守備は向上しないといけない。しかし厳しい中でも戦ってくれた選手たちは素晴らしい。