なぎなた、首里の大木・栄野川が演技で3位 諦めず僅差、力出し切る 四国総体


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演技準決勝 集中力を研ぎ澄ませて所作をする大木ろまん(右)と栄野川美羽=14日、香川県の丸亀市民体育館(大城三太撮影)

 全国高校総合体育大会・四国総体第18日は14日、香川県の丸亀市民体育館で、なぎなた演技と個人試合決勝トーナメント1回戦までを行った。演技の大木ろまん・栄野川美羽(首里)が準決勝へ進んだが、愛媛代表に2-3で惜敗した。4強入りし3位となった。平安名はな・泉水ほのか(同)は予選リーグ第1戦で優勝した愛媛代表ペアと当たり、予選敗退だった。個人試合では泉水が決勝トーナメント1回戦で勝利した。栄野川は決勝トーナメント1回戦で延長判定の末に敗れた。新体操女子団体の南風原(城間穂純、金城璃子、安里海音、伊藤柊花、金子あかり、小泉沙和音)は13.950で37位だった。

 演技の大木ろまん・栄野川美羽(首里)が全国3位の結果を残した。予選から5試合を勝ち抜いてきたが、準決勝は今治東中等(愛媛)のペアに2―3と僅差で敗れた。大木は「演技前半に自分がミスをしてしまった。打った後にバランスを崩し、体が少し前へ出た。後悔が残った」と唇をかんだ。ただ、残りは集中力を切らさずミスはなかった。栄野川は「挽回できるように諦めず、二人でやるべきことはやり切った」と前を向く。

 ヤマ場と捉えていたのは2回戦の衛藤・坂口(大分・福徳学院)戦。6月の全九州大会で優勝した強豪ペアに4―1で勝利した。試合をこなすごとに力を発揮できるようになり「思った以上に調子が良かった」と声をそろえた。

 5月からペアを組んだ。練習前にはどの課題に取り組むかを決めて、意識しながらコミュニケーションを深めた。2人にとって高校の全国大会は今回が初となる。2年の大木は「練習してきたことを全て出し切れた。やってきたことを間違いじゃなかった」とうなずく。1年の栄野川は「今まで自分たちがどの位のレベルにいるか分からなかったけど、大きな自信になった」と確かな手応えを感じた。
 (大城三太)

泉水、気迫前面に強豪倒す

演技準決勝 集中力を研ぎ澄ませて所作をする大木ろまん(右)と栄野川美羽 =14日、香川県の丸亀市民体育館(大城三太撮影)

 泉水ほのか(首里)が気迫を前面に出して白星をつかんだ。ヤマ場は予選リーグ第1戦。3月の全国選抜王者の廣瀬(島根・出雲北陵)に対し「動画で研究して、どこで1本を狙えるか作戦を練っていた」。試合開始と同時に飛び出し、面を奪った。「出だしを取りたくて最初から狙っていた」と言い、これが勝利を決める1本となった。

 予選第2戦は「接近戦に持ち込まれ、自分の間合いを外される形でやりづらかった」と振り返る。延長戦になったが「気持ちを切り替えて攻めた」と、タイミングをずらして面を奪い勢い付いた。

 平安名はなと組んだ演技は予選リーグ敗退と悔しさを味わった。ただ、2―3で惜敗した北条(愛媛)のペアが優勝しており、王者に肉薄する内容だった。「個人戦も演技も初戦が強豪で大変だった。個人戦はいけるところまで戦い、優勝を狙う団体戦は『チーム首里』で一丸となって一戦一戦をつないでいきたい」と気合を込めた。
 (大城三太)