65歳以上の4回目接種、浦西自治会が病院と協力 地域から「助かった」の声


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4回目の新型コロナウイルスワクチンの接種に取り組んだ宜野座富夫自治会長(前列中央)とアイビーホームケアクリニックの国仲慎治院長(前列右)

 【浦添】浦添市の浦西自治会(宜野座富夫自治会長)の事務所で7月29日、65歳以上の高齢者100人が4回目の新型コロナウイルスワクチンを接種した。自治会の働き掛けで自治会事務所を接種会場にするのは珍しく、地域から「助かった」との声が相次いでいる。接種を終えた90代女性は「自宅から近いところで受けられるので、散歩感覚で来ることができた」と喜んだ。

 ワクチン接種は在宅医療に力を入れているアイビーホームケアクリニック(浦添市、国仲慎治院長)の協力により実現。当初は80人限定で募集したが希望者が多く最終的には100人が応募した。自治会が希望者の取りまとめを行い、クリニック側と調整した。また、会場には台湾かき氷やカレーなどのキッチンカーも集まり、昼ご飯を買って帰る人や、かき氷やドリンクを飲んで涼む人もいた。

ワクチン接種のために並ぶ住民ら=7月29日、浦西公民館

 宜野座会長は「ワクチン接種の予約は高齢者にとってはハードルが高い。しかし、今回は自治会へ連絡するだけで予約が取れるので、高齢者の方でも気軽に申し込むことができた。会員の顔をよく知っているので、自治会長の方から声を掛けることができるのでとても良かった」と語った。浦西自治会では3回目のワクチン接種の際も同様の取り組みをした。

 国仲院長は「当院は訪問診療、在宅医療を行っており地域の方との関わりが強い。今回、100人の接種を完了することができたが、希望者はまだまだいるという。ニーズがあることにとても驚いた。今後もやっていきたい」と話した。
 (吉田健一)