那覇市首里赤田町の伝統行事「赤田のみるくウンケー」が14日、同町内で開催された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で直近2年間は中止していたが、もともと無病息災を祈願する行事でもあるため、コロナ禍を打破する思いも込めて3年ぶりに開催した。
路次楽隊の演奏に合わせ、みるくが招福の大扇をかざしながら町内を練り歩くと、3年ぶりの伝統行事を見ようと沿道に集まった地域住民らが歓声を上げた。
赤田のみるくウンケーは、琉球王朝時代に中国から伝わった弥勒(みろく)の絵図に起源があるとされる。首里殿内(どぅんち)に奉納された絵図を赤田の住民らが拝んでいたため、天然痘などの疫病にかからなかったという言い伝えがある。
みるくウンケー実行委員会の座波信司会長は「コロナ禍ではあるが、無病息災と町内安全、五穀(ごこく)豊穣(ほうじょう)を祈願する伝統行事を実施することができ、ほっとしている」と思いを語った。 (外間愛也)