空手個人形 男子で東海(浦添)、島袋(沖尚)、女子で田場(浦添)が16強 四国総体


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空手形第3ラウンド パープーレンで気合のこもった演技をする浦添の東海毅=18日、愛媛県四国中央市伊予三島運動公園体育館(大城三太撮影)

 全国高校総合体育大会・四国総体第22日は18日、愛知県四国中央市伊予三島運動公園体育館で空手道個人形の競技が行われた。東海毅(たけし)(浦添3年)、島袋生成(きなり)(沖縄尚学3年)、田場琳奈(浦添3年)がそれぞれ16人で競う第3ラウンドまで勝ち進んだ。16人中上位6人が進む第4ラウンド入りはならず、16強だった。近藤花音(かのん)(宮古2年)は第2ランドで敗退した。

 東海毅(浦添3年)は試合後、涙が止まらなかった。第3ラウンドまで進んだが、16人中6人のみが進める次のステージには立てず、結果は16強入りに終わった。

 肩のけがを抱えての出場だった。7月下旬の国体九州ブロック決勝で試合中に右肩が外れて途中棄権し、1週間は安静にすることが求められた。今大会もけがの不安が残っていた。厳しい状況だったが、全力の演武を貫いた。しかし「試合にはっきり出てしまった」と嘆く。

 3年間の集大成となる全国総体に懸ける思いは人一倍強かった。今年1月に父・誠さんが亡くなり、約束していた「日本一になる」という気持ちは、さらに強くなった。母・みどりさんには「父の分まで親身に思いやってくれた」と感謝する。小学生の頃から空手を習う、拳龍同志会の新城孝弘師匠にも「結果で恩返しがしたかった」と悔やんだ。

 自分を追い込みながら極限状態で戦い、最後は「けがをせずに終えられたことは良かった」と自分の体を気遣った。

 出場が決まっている国体では「一番高いところを目指す」と誓う。誠さんとの約束を果たすため、支えてくれる人たちに恩返しをするため、もう一度、日本一を目指す。
 (大城三太)