困難からの再起や平和の尊さ表現 石垣第二中の伝統芸能、読谷中の演劇、舞台で堂々披露 全国中学総合文化祭


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郷土芸能部門で演舞を披露する読谷中学校の生徒=18日、福岡県の北九州芸術劇場(沖縄県中学校文化連盟提供)

 第22回全国中学校総合文化祭福岡大会が18日、福岡県内で幕を開けた。県勢は郷土芸能部門に石垣第二中と読谷中、演劇部門に読谷中が出場し、日頃の練習の成果を発揮した。

 郷土芸能の石垣第二中は、東日本大震災をテーマにした演目「手とぅりおーら」で、困難に遭っても助け合い、立ち上がる様子を表現。コロナ禍の苦しい状況でも手を取り合おうとの思いを乗せたオリジナル楽曲「歩(あゆむ)」も披露した。3年の普天間芽生さん(15)は「緊張したが、練習の成果を発揮できた」と充実した様子で語った。

 演目「ひやみかせ!若衆彩祭」を披露した読谷中は、口説囃子(くどぅちばやし)に初挑戦した。3年の大城珠那(じゅな)さん(15)は「コロナで集まることが難しく、全員で声や調子を合わせる練習ができず苦労した」と振り返る。発表後はチーム全員の笑顔を見ることができ「すてきな思い出ができた」と明るい声で話した。

 演劇部門に出場した読谷中の演劇同好会は、メンバー12人でひめゆり学徒隊をテーマに制作した「夢を奪われた少女達」を演じた。リーダーで3年の当山茉優さん(14)は「本番は楽しかった。沖縄戦の事実と平和の尊さを表現した」と話した。
 (吉田早希、嘉数陽)