男子ハンド、神森中が7度目の頂点 一戦ごとに成長、新たな歴史刻む 全国中学体育大会


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男子決勝 神森―西中原 最多得点を挙げるなどチームを引っ張った神森主将の新垣瑛太郎=21日、北海道・函館アリーナ(JHL/スポーツイベント・ハンドボール提供)

 全国中学校体育大会は21日、各地で行われ、ハンドボール男子の神森が準決勝で粕屋(福岡)に24―23で競り勝ち、決勝は39―29で西中原(神奈川)に快勝して4年ぶり7度目の全国一に輝いた。春の全国選手権に続く優勝で、春夏2冠も4年ぶりで県勢では2度目の快挙を成し遂げた。

 険しい道のりを打開し、神森が春に続く全国制覇を成し遂げた。初戦の2回戦は延長戦の末の勝利。準々決勝は2点差で白星をつかみ、準決勝は1点を争う接戦を勝ちきった。戦うことで成長したチームは、決勝はミスもなく快勝した。主将の新垣瑛太郎は「目標にしていた全国制覇が2回もできた」と声を弾ませた。

 今大会の初戦では出だしの悪さが露呈した。得意とする堅守からの速攻が機能せず引き離された。後半に持ち直し、延長につなげて逆転勝利をつかんだ。外間優志は「諦めたくない気持ちがさらに大きくなった」と言う。接戦の末の勝利がチームを大きくした。

 準決勝は終始1点を争う展開になった。残り2分。ここまで懸命な守りでもり立て、チームが信頼を寄せる新里秀斗の守備からこぼれ球が生まれた。新里が床に飛び込み、さらにこぼれたボールを外間がつかむと一気に走り抜けて、速攻で決勝点をもぎ取った。

 決勝は序盤から主導権を握り、優位に試合を進めた。外間は「それまでの戦いを自信に、決勝は出だしがとても良かった」と中学最後の試合で隙のないチーム力を発揮できた。「家族と同じくらい過ごした仲間と勝てて最高にうれしい」と感極まった。

 新垣は「3年生20人、一人も辞めずにここまで来られた。苦しかったけど気持ちを強くプレーできたと思う」と支えてくれた仲間に感謝した。春夏2冠は4年ぶり、県勢2度目の偉業。チームの結束力で強豪・神森の新たな歴史を刻んだ。
 (謝花史哲)