地元にある戦跡から平和を考える 児童が旧海軍司令部壕のパンフレットを作成 那覇・小禄児童館


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オリジナルの旧海軍司令部壕パンフレットを見せる子どもたち=3日、那覇市小禄の市小禄児童館

 【那覇】那覇市小禄児童館は3日、夏休みの自由研究を応援する企画「旧海軍司令部壕から学ぼう みんなの沖縄」を開催した。小禄地域の小学生19人が、地元にある戦跡・旧海軍司令部壕のオリジナルパンフレット作成を通して戦争や平和について考えた。

 児童は最初に那覇市小禄老人センターかりゆしうるくで、沖縄観光コンベンションビューロー旧海軍司令部壕事業所の屋良朝治所長の講話を聞いた。海軍司令部壕は小禄飛行場を守るため、1944年8月から12月にかけて造られた。電気がなかったため、約3千人の兵士たちがつるはしなどを使い人力で掘った。壕内には約4千人の兵士がいたという。米軍の猛攻を受け、大田実司令官は45年6月13日に自決した。壕から約2400体の遺骨が収集されている。

旧海軍司令部壕について説明する屋良朝治所長

 屋良さんは「戦争は軍人と軍人が戦うだけでなく、国民が総動員される。沖縄戦では県民の4人に1人が犠牲になった。戦争は全てを破壊し、人間が人間でなくなる。二度と繰り返さないために何ができるか考えてほしい」と語り掛けた。

 講話の後、児童らは小禄児童館に移動し、パンフレットを作った。屋良さんから聞いた話や資料を基に壕の概要をまとめたほか、「私から伝えたいこと」という欄に記入した。

 小禄南小学校5年の公文怜音(くもんれお)さんは「伝えたいこと」の欄に「戦争はぜったいにしちゃだめ!!」と書き、「戦争をしたらみんなが不幸になる」と話した。久米和心(わこ)さん(同校4年)は「戦争について伝えていきたい」と話した。山村咲季さん(同校4年)は「戦争をしないために、けんかなどをしないようにする」と書いていた。
 (伊佐尚記)

 屋良さんは「戦争は軍人と軍人が戦うだけでなく、国民が総動員される。沖縄戦では県民の4人に1人が犠牲になった。戦争は全てを破壊し、人間が人間でなくなる。二度と繰り返さないために何ができるか考えてほしい」と語り掛けた。

 講話の後、児童らは小禄児童館に移動し、パンフレットを作った。屋良さんから聞いた話や資料を基に壕の概要をまとめたほか、「私から伝えたいこと」という欄に記入した。

 小禄南小学校5年生は「伝えたいこと」の欄に「戦争はぜったいにしちゃだめ!!」と書き、「戦争をしたらみんなが不幸になる」と話した。同校の4年生は「戦争について伝えていきたい」と話した。別の児童(同校4年)は「戦争をしないために、けんかなどをしないようにする」と書いていた。
 (伊佐尚記)