ポンプ故障で比謝川に汚水 沖縄市下水道施設


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 【沖縄】沖縄市下水道課は22日、市が管理する下水道施設「知花第1ポンプ場」(市知花)のポンプが故障し、汚水が比謝川に流出していると発表した。汚水のくみ上げ作業と滅菌処理が行われている。現在、県企業局は比謝川から取水していないため、飲料水に影響はない。

 市下水道課によると、17日に故障した。21日までに、約1万1千立方メートルの汚水が流出した。地域住民から悪臭などの苦情は入っていないという。

 下水道のポンプ場は、家庭など地域から排出された汚水を、下水処理施設まで運ぶ役割がある。市内にポンプ場は4カ所ある。知花第1ポンプ場はポンプが3基あったが、老朽化で2基が故障していた。今回、唯一稼働していた1基が故障したことで、汚水を処理施設に運べなくなり、貯水槽からあふれた汚水が雨水を排水する幹線を経由して比謝川に流出した。

 市下水道課によると、代替ポンプを発注中で、26日までに復旧作業を終える見通し。今後は流出箇所の水質検査をし、環境への影響を注視するという。同課は「流域住民にご迷惑をお掛けし、深くおわびする。再発防止に向けリスク管理の徹底と、健全な下水道施設の維持管理を実施する」とコメントした。 (石井恵理菜)