「空の安全」へ意欲 RACの2人が一等航空整備士の資格取得、自社養成で初


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琉球エアーコミューター(RAC)の自社養成で初めて一等航空整備士の資格を取得した(左から)野原直さん、渡慶次貴大さん=23日、那覇空港

 琉球エアーコミューター(RAC)の野原直さん(23)と渡慶次貴大さん(24)が7月7日、機体の点検作業などを行う一等航空整備士の資格を自社養成としては初めて取得した。

 一等航空整備士の資格取得は、四つの学科試験をクリアした上で実地試験が必要となる。航空機に関してだけではなく、航空法などの法律、規定に関する内容も含めての理解を要する。機体ごとに資格が異なり、2人が取得したのはRACが運航するDHC―8―400の資格となる。

 機体の点検をした後に航空日誌にサインをし、パイロットに渡す役割を担う。資格の取得により、アシスタントではなく責任者として法的に業務を行うことができる。

 従来は同社内での訓練環境が整っていないことから、日本トランスオーシャン航空(JTA、那覇市、野口望社長)に出向して訓練を行っていた。2021年4月からJTAで訓練教官を経験した社員がRACに出向してきたことで環境が整い、初めて自社養成が可能になった。

 渡慶次さんは「責任感が以前より強くなった。飛行機を安全に飛ばすことを心がけていきたい」と力強く話した。野原さんは「通常の業務をこなし、1日に10時間勉強することもあった。あとに続く後輩3人のサポートもしていきたい」と意欲を語った。

 2人は今後、社内資格である確認主任者の資格取得を目指す。

(與那覇智早)