高校ソフトテニス、八重山が男女とも頂点 NTT杯県大会


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男子団体決勝 八重山―知念 ボレーでポイントを奪い、声を上げる八重山の宮良直太郎(手前)・福本聖己ペア=24日、沖縄市の県総合運動公園(小川昌宏撮影)

 ソフトテニスの第34回NTT西日本杯県高校競技大会は24日、沖縄市の県総合運動公園庭球場で男女の団体戦を行い、男女とも八重山が頂点に立った。両チームとも予選リーグを全勝で勝ち上がって決勝トーナメントに進出。決勝戦で男子は2―1で知念Aに、女子は2―0で名護Aにそれぞれ勝利した。

男子 チーム一丸の勝利

 

 団体決勝戦、八重山は1番手の奥平煌星・須貝壮慶(たけみち)が第1ゲームを落としたが、悲壮感はなかった。奥平・須貝の試合中、コートの内外で声を掛け合い「チームが一つになっていた」と前本翔太郎主将。「ゲームは落としたが、奥平と須貝がいい雰囲気をつくってくれた。流れはこちらにある。絶対に勝つという自信があった」。その言葉通り、2番手の前本・高嶺大弥は4―0で危なげなく勝ち、優勝は3番手の宮良直太郎・福本聖己(せな)に託された。

 「3番手は初めてで緊張していた」という前衛・宮良だったが、ボレーで来たチャンスボールを確実に決め、点を重ねていく。後衛・福本もラリーが続く中で隙を突いて点を挙げ、4―1で優勝をつかんだ。

 県総体決勝リーグを3戦全勝で優勝して臨んだ全国総体。だが、結果は3―0で初戦敗退となった。「前衛と後衛の連係、試合の組み立て方、ラリー力…。全国のレベルは高かった」と課題を挙げた前本主将だが、半面「ミスを減らしていけば、全国でも通用する」という手応えも得られたという。

 県大会での連続優勝と全国大会の出場経験を糧に「次回の全国総体まで1年、フットワークを鍛えていきたい」と前を向いた。
 (安里周悟)


女子、決勝2ゲーム連取

 

女子団体決勝 八重山―名護 ポイントを奪い、タッチを交わす八重山の高嶺来夢(左)・石垣蒼ペア

 「百点満点の130点。これまでで一番よかった」と八重山女子1番手の高嶺来夢・石垣蒼。一方、2番手の下地莉央・福本安汝(あんな)は「互いにどこをどうしていいかも分からなかった。こんなに調子が悪かったのは初めてだった」と我慢の戦いを強いられた。

 予選リーグ第1戦、後衛だった下地は右足をひねってしまう。第3戦からは前衛で臨むが、慣れないポジションに苦闘した。福本も「勝負どころで安汝がつくった好機を点につなげられなかった」と反省を口にする。

 「地力は抜群」(高嶺享史監督)な八重山。決勝も第1、第2ゲームを連取して優勝を決めた。それでも「練習の半分も力を出せなかった」と渋い表情の高嶺監督。「秋の新人大会に向けて精神面を鍛えたい」と力を込めた。
 (安里周悟)

※注:高嶺来夢、高嶺享史監督の「高」は旧字体