【全文】下地幹郎候補の第一声 沖縄知事選告示


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オンライン配信で第一声を発する下地幹郎氏=25日午前8時45分ごろ、名護市辺野古(ユーチューブより)

辺野古を終わらせる

 今日8月25日、知事選挙の告示を迎えました。下地幹郎、この知事選挙に立候補させていただきました。この17日間、私の全てをかけて、この選挙戦、皆と一緒に心を一つにして頑張っていきたいと思っています。皆さん、沖縄を変えるために、一緒になって頑張っていきましょう。

 私は今日、この第一声を辺野古のゲート前のテント村で始めることにしました。普通ならば那覇市内のどこかを選択するかもしれません。しかし私は、この選挙の争点はこの普天間基地の辺野古移設の問題を解決する、26年間沖縄県民が争い続けているこの現実を、私たちは解決していかなければならない。その思いが私にあるからです。

 皆さん、この選挙戦でコロナの感染対策、経済の問題、それを最優先する、私は違うと思います。なぜ違うのか。この26年間、この普天間基地の辺野古移設の県民の戦いが全てにおいて、経済においても、社会や福祉においても、教育においても、全て足を引っ張り、沖縄の未来をつくっていないからです。この問題を解決しないでおいて、沖縄の次があるか、未来があるか。ない。だからこの問題を解決する。

 皆さん、国と沖縄県、辺野古に賛成する国と反対する沖縄県。もう、この10年間でこの考え方の違いを埋めることができないために、国は徹底的に沖縄の振興予算を減額しました。私が2012年、この政権の中で役割を担っている時は、1600億円あった一括交付金が、今もう800億円切ったんですよ。皆さん、この1千億減額されたことで、沖縄県の経済損失は1兆円超えたんですよ。どれだけの県民が苦しんだ、どれだけの県民が悩んだか。それは計り知れるものではありません。本来なら子どもたちにいく予算がいかない。本来ならば、弱い人々をサポートするための予算がいかない。本来ならば沖縄の経済を活性化するためのこの予算が来ない。

 皆さん、このことがどんなに沖縄にとって、この10年間苦しい10年間だったか。私たちは考えなければいけない。安倍政権、菅政権、岸田政権、この三つの政権でこれだけの予算をカットしたことは、私たちにとってこの基地問題があるとはいえ残念なことでありました。

 デニーさんがコロナの感染対策を一番に挙げています。コロナに関する交付金が国から16兆円予算化されました。私たち沖縄県は人口が1%ですから、私は1600億円の沖縄の配分が来ると思った。そして沖縄の感染状況は世界でナンバーワンの人口比率で占めるようになった。私は岸田内閣は、菅内閣は、沖縄は大変だ、何とかしなければならない、そういうふうなことをお考えになって、この1600億円、沖縄が取ることができる権利、2千億円まで彼らは沖縄に予算化して、早く沖縄の感染状況を解決しろ、そういうふうに私は沖縄対策をやると思っていた。

 しかし、沖縄に来た予算は980億円。何で980億円なのか、誰も分からない。根底は、この基地問題なんです。あの2千億円近くのコロナの対策予算と、コロナで苦しんだ観光業界やお土産品店やタクシーや、バスやレンタカー。この方々をサポートする予算が2千億円あったならば、今の沖縄のコロナの感染状況における経済の停滞は免れたかもしれない。しかしこれも皆さん、普天間基地の辺野古移設の国と県の対立が、こんなコロナの感染の状況の中でも影響してくるんですよ。分かっていただけますか。

 だから、佐喜真さんが経済危機突破と言っても、デニーさんがコロナの感染阻止と言っても、この二つの問題が最優先で動くことはないんです。まずこの辺野古の問題を私たちは解決する。解決することによって、県民が前に進むんです。一歩じゃありませんよ。この問題が解決したら、もう急速に100歩1千歩の勢いで沖縄は変わっていくでしょうね。皆さんもお分かりいただけると思う。

 会社で専務と社長がいざこざを起こしていたら、社員が見てモチベーションが上がりますか。会社が成長しますか。ありませんよね。クラスの中で友達同士が言い争ってけんかしていたら、落ち着いて他の仲間たちは一緒に勉強できますか。できませんよね。地域でボランティアをやろうとしても、この副会長さんと会長さんが仲が悪くて、これやろうと言ったらあれをやろうと言う。そういうふうに言ったら、地域のボランティアはうまくいきますか?いきませんよね。皆さん、争いは全てを壊すんです。争いは全てをポジティブにしないんです。

 だから今度の知事選は、私はこの辺野古の問題を解決する。これによって沖縄を変える。これを下地幹郎の争点にさせていただきました。経済に強い下地幹郎が何で辺野古かと思われたかもしれない。違うんです。経済に強い下地幹郎だからこそ、経済政策をより効果的に出すためには、この辺野古の問題を解決しなければいけないんです。

 皆さん、私のプランは、2019年、私が役割を果たして、馬毛島を国に購入させました。6年かかりましたね。6年かかりました。いろいろありました。金額は相当に開きがありました。それを160億円、この価格で設定して、そして、購入をしました。それから、皆さん、今、もう、整備が始まっています。あと3年でできあがります。

 この普天間で、嘉手納で行っている外来期の訓練も、普天間で、嘉手納で行っているタッチアンドゴーの訓練も全て馬毛島へ行くでしょう。伊江島で行っている不整地の訓練、この砂利道で離発着をする訓練、これも今回馬毛島で不整地訓練を使ってますからそこでやるでしょう。そして、高江のヘリパッドでやっている、この訓練、これも馬毛島でできるような設備ができあがりました。皆さん、金武で行われている上陸訓練、これも馬毛島で整備ができてます。沖縄の全ての訓練がこの馬毛島に行くんです。

 これをまず、私たちはやるんです。そして、この普天間における77年間の訓練による危険、訓練による騒音、これを全て私たちは馬毛島に訓練を移す。それをやることで、この宜野湾の方々に訓練の苦しみを全てなくすことにします。

 その次に、私たちは24機ある、このオスプレイをもうデニー知事が1坪たりとも埋め立てさせない、そういうふうに言ってきましたが、30%近く埋め立てされることになりました。

 この埋め立て地をもう一回、掘り起こして自然に戻す、そう言っても、皆さん、もう2千億以上のお金がかかるんです。皆さん、あそこを民間地に使う、そういうことを言っても、基地を造るためにお金を投下してきた、その目的からして会計検査院がそう簡単にこの民間地に何も提言がないままできるわけがない。これは国会議員をやってきた私も、デニー知事も分かることです。

 皆さん、もう活用しましょう。そして24機はここに移す。それでこの地域は、もうこのオスプレイが来ることで普天間は訓練がなくなり、オスプレイの離発着がなくなるんです。

 そして、普天間は空きます。大きく空きます。その中で私は国際空港を造ってそしてこの世界中から普天間に観光客が来る。50万人の観光客が来たら440億円の経済効果が出るんです。100万人が来たら880億の経済効果が出るんです。那覇空港が2千万人ですから。私は普天間200万、300万来ると思いますね。初めてあの負をずーっと市民に出してきた普天間基地が初めて経済効果を生み、初めて雇用を拡大し、初めて宜野湾の方々に税の効果をもたらす。面白いと思います。

 皆さん、下地幹郎は軍民共用と言ってます。それはなぜか。防災の観点から、あの飛行場は私は使いたい。海抜60メートル、阪神大震災を経験した私、この東北の震災を見てきた私、防災担当大臣をしてきた下地幹郎。もう、津波が3メートル来たら、沖縄の全ての空港は水没します。生き残るのは普天間だけなんです。

 だから、私たちは普天間は防災の観点からしても、自衛隊機も、米軍機も、いざという時は使える、その許容だけは残しておこうと思っています。しかし、那覇空港が25%が自衛隊、75%が民間機ですが、普天間は95%が民間機になるんですよ。あとの5%は、この防災やこの訓練のためにたまに訓練のテストをする、そういうことになることは間違いないです。皆さん、もうこれではっきりと宜野湾の普天間基地の騒音や危険はなくなります。

 そして、もう辺野古の軟弱地盤を埋め立てることはもうしなくてよくなります。終わるんです。大丈夫になるんです。それが私の今度の知事選挙の思いです。皆さん、国とけんかしたら勝たなきゃいけない。絶対に勝たなきゃいけない。この沖縄という行政区域の中で沖縄県知事が国とけんかしたら、勝たなかったら、沖縄の尊厳が失われる。何がなんでも勝たなきゃいけない。

 皆さん、私は裁判全部下ろします。国と地方の調停委員会に対する不服申し立ても全部下ろします。もう、こういうものには頼りません。裁判にも頼らない。協定委員会にも頼らない。私はやるんです。行政の力とそして県議会の力と、この二つの力を使っていきます。

 この海に関する条例を私は何本か出します。砂に対する条例も出します。環境に対する条例も出します。この今、道路を走っているトラックにかかる排気量の規制の条例も出します。もう実質的に辺野古の軟弱地盤がもうできないと分かるような条例を全部出すんです。行政権限を持ってます。この砂を採取するのも県知事の権限。さまざまな権限を私は全て駆使します。そして、私はもう造らせない。そのことを実現するんです。

 まあ、私が知事になったら防衛省は諦めるでしょう。だって今もうやり方示してる。裁判じゃなくて条例に来る。行政の力に頼る。そういった瞬間、彼らはもう、頭のいい人ですから、もうできないことが分かる。さあ、そこから私たちがしっかりと彼らにもう諦めさして新しいプランを作らす。これをやるんですね。政治は具体的でなければいけない。政治は結果を出さなければいけない。もう確実に1坪たりとも埋め立てさせない、そう言った人が埋め立てされて、それでも埋め立てさせない、それで本当にいいんでしょうか。

 力強い県知事になります。力強い知事の役割を果たします。下地幹郎がそこにあるんです。皆さん、今日私がこの場所から世界中に配信すること、これが大きな意味を持つことになるでしょう。これがこの選挙の全てだということを9月11日には県民の皆さんが分かることになるでしょう。教育の無償化もやります。経済もやります。いっぱい政策は書いてあります。ユーチューブに出てます。見てください。幹郎の政策、素晴らしいですよ。

 しかし、辺野古を終わらせなければ次にならない。経済・危機突破、そうじゃない。辺野古を終わらせる、それから経済危機突破。コロナの感染阻止、そうではない。この17日で辺野古問題を解決させてコロナの感染阻止。全てがここにあるんです。なぜか。けんかをやめさせる。県民の戦いをやめさせる。

 皆さん、今日ここに多くの人たちが今、毎日のようにいます。しかし、皆さん、もうこのテントも、私が知事になったらもう無くてもよくなるでしょう。だってもう、軟弱地盤をやめることになる。だからもうここに座り込む必要はない。全てが終わるんですね。全てが終わるんです。

 さぁ、これからの戦い、17日間、この辺野古の問題中心に終わらせて私が夢をつくる、教育の無償化をやって、そして間違いなく、経済も国に頼らない政策をつくって、そして私は次の世代のZ世代に私たちの沖縄をつないでいく。そんな役割をするための私たちはこの知事選挙だと位置付けてます。

 こうやってずーっとテント村があるんです。あのゲートにトラックが入る。それを阻止する。その行為がずーっと続けられてます。見てください。あの闘い。体を張ってトラックを止める。そういうような行為をずーっとしてますが、そういうことももうみんな、終わるんです。建設の皆さんも必要ありません。ガードマンの皆さんもご苦労さんです。だけどもう、終わるんです。そういうこと全てがもう終わる。あの長い行列見てください。あれだけトラックが並び、あれだけ生コン車が並び、そういう状況が続き、26年間、けんかしてるんです。それを全て終わらせる。そう思ってます。

 さぁ皆さん、これからが本当の沖縄を変える戦い、それになりますね。ありがとうございました。さぁ、これから、新しい戦いのために私はスタートします。今日は色んな拝所を拝みながら、もう一回、先祖に私たちの思いを伝えて、そしてこれからの沖縄をこうあるべきだというのを伝えていこうと思っています。今日このユーチューブを見ていただいている皆さん。世界中の皆さんにお話しします。沖縄の基地問題は皆さん全てが考える。皆さんが考えなければ解決できない。それを今度の知事選挙で感じてください。

 そして私たちだけにこの問題を押しつけるんではなくて、みんなでやっていく。そのことをしっかりと私たちはこの結論を出していくってことをやらなければいけないと思ってます。今日からスタートします。

(名護市辺野古のキャンプ・シュワブのゲート前から動画投稿サイトで中継)