男子U16三段跳び、中部商の与儀が大会新 手拍子を背に優勝つかむ 陸上・全沖縄ジュニア大会


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 陸上競技の第53回全沖縄ジュニア選手権大会が27日、糸満市西崎陸上競技場で開幕した。女子U16走り高跳びで金城麗璃(Nature)=うんな中2年=が大会新で自己ベストの1メートル45、男子U16三段跳びで与儀実頼(みらい)=中部商高1年=が大会新で自己ベストの13メートル35を記録して優勝した。男子U16三段跳びでは、兼本広士郎(越来中3年)も大会新の12メートル57で2位に入った。女子U16走り高跳びは、宇榮原玲乃(糸満中3年)が大会タイ記録の1メートル40で準優勝した。


 「絶対に自己ベストを出そう」。与儀実頼(みらい)=中部商高1年=は気持ちを高めるため、三段跳びの最終試技前にスタート位置につくと、観客に向かって手拍子を求めた。拍手を背に勢いよく跳ぶと、電光掲示板には自己新だけでなく大会新も更新する13メートル35が表示された。
 

男子U16三段跳び決勝 13メートル35の大会新で優勝した中部商の与儀実頼(大城直也撮影)

 これまでの大会で13メートル52や13メートル34の跳躍をしたが、追い風参考にとどまっていた。この日は穏やかな風で記録を狙いやすい好条件。ステップはうまくいかなかったが、ジャンプで距離を稼いで自身初の優勝をつかんだ。一番高い表彰台に立ち「めっちゃうれしい。最高です」と余韻に浸った。

 元々は走り幅跳びの選手で、三段跳びは高1から始めた。183センチの高身長とパワーのある脚力を武器に記録は伸び続け、自信を深めている。今大会で1位となり、JOCジュニアオリンピックカップ(愛媛県、10月21~23日)への出場が推薦される。「決勝へ残れるよう頑張りたい」「次は14メートルを絶対に出したい」と向上心は尽きない。

(金良孝矢)