FC琉球惜敗、秋田に0―1 巻き返しのチャンスにも単調な攻め目立つ


社会
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 サッカー明治安田J2第34節第1日の3日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでブラウブリッツ秋田と対戦し、0―1で敗れた。前半の12分にコーナーキックから頭による先制点を許し、0―1で折り返した。後半は猛攻を仕掛け、何度もゴールに迫ったが得点はならなかった。

 通算成績は6勝17敗11分けで勝ち点29。順位は最下位の22位のまま。

 次戦は10日、デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と対戦する。

(2)タピスタ(秋田2勝)
秋田 10勝9分け15敗(39)
 1―0(1―0,0―0)
琉球 6勝11分け17敗(29)
▽得点者 【秋】 中村(2)
▽観客 608人

 【評】前半から早めのクロスをFW陣向けに放り込んで得点機を狙ったが、逆にコーナーキックから先制点を奪われた。後半は猛攻を仕掛けるも守りを固められ、ことごとくはじき返された。得点まであと一歩の場面も何度かあったが、決められなかった。


 失点後、巻き返すチャンスは何度もあったが、強固な守備に阻まれた。前線へロングボールを入れる攻めのきっかけに単調さが目立ち、FW陣の動きが固定されたままで、リズムに変化をつけられなかった。
 

琉球―秋田 前半、サイドから攻める琉球の池田廉(中央)=3日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 後半は、横殴りの風雨の中でのプレーとなった。左サイドから何度もゴール前へ迫った。クロスから相手DFのクリアミスを誘ったが、バーに当たった後のルーズボールを混戦の中で触りきれなかった。サダム・スレイの足元へボールが転がり込む場面や福村貴幸の抑えを効かせたシュートもあったが、いずれも阻まれた。悪天候下、さえを見せたのは池田廉だった。クリア、セカンドボールを先んじて奪い、下から攻撃を組み立てた。「後半は相手が引いて守り、遠い位置からのクロスになった」と停滞した攻めに課題を感じているようだった。

 首位争い中の新潟と10日、琉球と勝ち点1差の群馬とは14日にいずれもアウェーで顔を合わせる。特に、残留争いで直接対決となる群馬戦は命運の懸かるヤマ場。5月にけがで離れたFW草野侑己の戦線復帰という明るい材料もあり、何とか勝ち点をつかみたい。

(大城三太)

 


得点機決められず

 ナチョ・フェルナンデス監督(琉球)の話 一つのセットプレーで負けた。少ないチャンスを決められ、4、5回あった得点機を決めきれなかった。少なくとも引き分けにしないといけなかった。何か理由があるからこそ今の順位にいるし、改善しないといけない。
 

原則を選手が徹底

 吉田謙監督(秋田)の話 空中戦で勝利できて、こぼれ球を拾い続けることもできた。走ることや球際のプレー、攻守の切り替えなどサッカーの原則となる部分を選手が徹底してくれた。台風の中でも秋田らしさを出すことができた。