大荒れの天気に負けず、候補者の訴え熱く 5市議選告示 街頭演説中止、出発・出陣式を延期する陣営も 沖縄・統一地方選


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荒天のため屋内で出発式・出陣式を開く候補者も多く、中にはスマートフォンで生配信する候補者もいた=4日正午ごろ、本島内(喜瀬守昭撮影)

 名護、沖縄、宜野湾、南城、石垣の5市議選が4日、告示された。台風11号の接近で大荒れの中、各候補者は集会や選挙カー、オンライン配信などさまざまな手法で支持を訴えた。一方で、出発・出陣式を縮小したり、初日の街頭演説を中止したりする候補もいた。

<名護市>

 【名護】台風11号の悪天候の中、告示日を迎えた名護市議選では、屋内で規模を縮小した出発式が相次いだ。オンライン配信をする候補もいた。

 第一声では地域間格差の解決、経済振興、子育て支援策などを訴えた。辺野古新基地建設を巡っては、反対の姿勢を示していても第一声で触れない野党系候補もいた。

 台風の影響でポスター掲示板が撤去されたままで、再設置箇所は当初予定から半減の見通し。ある候補者は「有権者の判断材料が減ってしまう」と懸念した。
 (長嶺晃太朗)

<沖縄市>

 【沖縄】沖縄市議選は定数30に対して40人が届け出る激戦となった。台風の雨風が吹き付ける中、各候補者は選挙カーで各地を巡った。出発・出陣式や街頭演説を中止する陣営もあった。

 午前8時半過ぎ、コザ十字路に近い住宅地にある選挙事務所前で新人候補は「地域住民の声を届けるパイプ役として当選させてほしい」と力強く訴えた。
 (石井恵理菜)

<宜野湾市>

 【宜野湾】市議選に加え、知事選と市長選の同日投開票もあり、宜野湾市は選挙ムード一色となった。定数26に対し31人が立候補し、交差点や各選挙事務所で出発式を開き支援を呼び掛けた。荒天のため、式を開かなかった候補者もいた。

 与党系市候補は支援者らを前に、市政継続を訴えた。野党系候補も議席数拡大のため各地を奔走した。
 (新垣若菜)

<南城市>

 【南城】定数20に対して25人が立候補した南城市では、大荒れの天気の中、午前9時ごろから各選挙事務所などで出発・出陣式が開かれた。

 ある現職候補者は午前9時、公民館前で出陣式を開き「多くの激励の声を受けた。何としてでも勝たなければならない」と熱っぽく訴えた。支持者からは「よし」「そうだ」の声が上がり、再選を誓った。
 (金城実倫)

<石垣市>

 【石垣】定数22に対して29人が立候補した石垣市議選。大荒れの天気の中、ある候補者は出発式を急きょ取りやめ、5日にあらためて行うと支持者らに知らせた。また別の候補者はSNSで、荒天のため4日は選挙カーを使用しないと発信。選挙カーを走らせ、支持を訴えるなど、普段に近い形で選挙戦に臨んだ候補者の姿もあった。
 (西銘研志郎)