西原が逆転勝ち、嘉手納に5-2 県高校野球秋季大会が開幕


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嘉手納―西原 8回無死一、三塁、中越えの2点適時三塁打を放ち、雄たけびを上げる西原の國吉遼真=6日、アグレスタジアム北谷(ジャン松元撮影)

 第72回県高校野球秋季大会が6日、開幕した。北谷町のアグレスタジアム北谷で1回戦2試合が行われ、知念が読谷を7―0で破った。西原は5―2で嘉手納に逆転勝利した。試合前に開かれた開始式で、浦添商の山川宗将(むねまさ)主将が選手宣誓。「野球には人を感動させる力がある。気迫あふれる全力プレーで日頃支えてくれている全ての方々に恩返しし、野球を楽しみ、唯一無二の試合をやることを誓う」と力を込めた。第2日の7日は、アグレスタジアム北谷と沖縄セルラースタジアム那覇で1回戦4試合が行われる。

國吉 走者一掃2点三塁打

 主砲の一振りで勝負を決定付けた。2―2の同点で迎えた八回裏、西原は四球や安打、盗塁で無死一、三塁として4番につないだ。「最低限の仕事をしよう」と打席に立った國吉遼真。変化球を振り抜くと、打球は走者一掃の中越え適時三塁打に。一気に相手を突き放す大仕事にやってのけ、喜びを爆発させた。

 四回まではスコアボードにゼロが並ぶ接戦。相手の先発を打ちあぐねていた西原は、五回に2点を奪われ先制を許す。しかし、投手が交代した六、七回に長打が出始め1点ずつ返した。

 同点に追いついて迎えた絶好の場面。それまでゴロや外野フライに打ち取られていた國吉だが、打撃練習に重きを置いてきた自負があった。「チームのため練習の成果を発揮する」ことだけを考えた。犠牲フライでも走者が生還できるよう意識は中堅から右へ。前のめりになりながら外角低めのカーブを強くはじき返した。

 プレッシャーをはね返し「とてもうれしく、よかった」と安心の気持ちが大きかったという。「自分たちの野球ができれば上位進出も目指せる」と逆転勝利の勢いを次戦につなげるつもりだ。
 (金良孝矢)

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 ●逆転負けを喫した嘉手納の津堅匠主将 チャンスで打てなかった。チームとしてまだまだ。後半に強いチームにならないといけない。2年生は3人のみで1年生が多く勢いのあるチーム。後半でも踏ん張れるよう、体力をつけて来年の春季大会に臨みたい。