球陽が打ち勝つ 打線がつながり14安打<県高校野球秋季大会>


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球陽―南風原 5回1死二、三塁、左方向へ走者一掃の2点適時打を放つ球陽の新垣翔麻=7日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇(金良孝矢撮影)

 第72回県高校野球秋季大会第2日は7日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇と北谷町のアグレスタジアム北谷で1回戦4試合を行った。美里は石川に10―8で競り勝った。球陽は9―4で南風原に逆転勝利を果たした。北山は美来工科を6―1で退けた。北中城は那覇西を15―5の八回コールドで下した。第3日の8日は、両球場で1回戦3試合が行われる。

打線つながり14安打

 球陽が14安打で南風原に打ち勝った。初回表にエースの新里健朗(としあき)主将が立ち上がりを3安打され、いきなり2失点。その焦りでナインの動きは序盤は堅かったが、ほぼ毎回安打の打撃力で徐々に流れを引き寄せた。

 進学校で練習時間の確保はままならないが、新垣隆監督に「このチームはヒットが出る」と言わしめるほど打撃に自信がある。バットが振れている選手を上位と下位に分散すると、打線がはまった。四回に加藤秀音(しゅうと)のスクイズで逆転に成功、その後も得点を重ねてリードを広げた。

 五回1死二、三塁の場面で、走者一掃の2点適時打を放った7番新垣翔麻(しょうま)は「短い練習時間でも集中してできている。みんなで打線をつなぎ、一生懸命取り組んだ成果が出た」と胸を張った。

 七、八回に1点ずつ返されるが、マウンドに立ち続けた新里が粘って耐えた。チームにとって昨年夏以来の勝利となり、「このうれしさは勝ちでしか味わえない」とかみしめる。自身も4打数3安打で気を吐き、投打でチームを引っ張った。「勝ちにこだわる野球をやっていきたい」と次戦にも意欲を示した。
 (金良孝矢)

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 ●最後まで粘った南風原の宮里輝瑠(ひかる)主将 先制した最初は良かったが、その後崩れてしまった。打撃をメインにやってきたが、まだまだ練習が足りない。部員9人中6人の1年生がヒットを打ってくれたのは収穫だった。来年に向けて頑張りたい。