基地、経済で舌戦 松川陣営「市民生活の向上取り組む」、仲西陣営「子どもの安全を取り戻す」 宜野湾市長選 沖縄


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(左から)支持を呼び掛ける松川正則氏=8日午前8時ごろ、宜野湾市の大謝名交差点。支持を呼び掛ける仲西春雅氏=8日午前10時ごろ、宜野湾市嘉数

 11日投開票の宜野湾市長選は8日、選挙最終盤の三日攻防に突入した。2期目を目指す無所属現職の松川正則氏(68)=自民、公明推薦、「9・29県民大会の会」会長で無所属新人の仲西春雅氏(61)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の2氏は照りつける日差しの下、朝早くから市内を駆け回り、街頭に立って支持拡大を訴えた。
(’22宜野湾市長選取材班)


<松川陣営>「市民生活向上取り組む」

 松川正則氏は三日攻防初日、大謝名交差点の街頭演説からスタートした。ちょうど朝の通勤時間帯。体の向きを左右に変えながら行き交う車両に手を振った。しばらくするとマイクを握り「負けられない闘いです。市民生活の向上を一番に取り組む。私に託していただきたい」。真剣な表情で前を見据え、声を張った。

 4年間の実績を前面に押し出し、国との交渉による予算確保などコロナ下で疲弊した経済の立て直しを強く訴えた。普天間飛行場の移設問題に触れ「反対だけではどうにもならない。返還までの道筋をつける。市民の基地負担を減らす」と声をからしながら誓った。

 演説中にはエールを送るようにクラクションをならす市民の姿も。午後は自身を支持する市議団と共に街頭に立った。
 (新垣若菜)


<仲西陣営>「子どもの安全取り戻す」

 「ナカニシをよろしくお願いします」。力強い声が響く。三日攻防初日の8日朝、真志喜南の交差点近くに立った仲西春雅氏は、売りにしている笑顔で道行く人々に手を振り、支持を呼び掛けた。

 同日は市内20カ所で街頭演説をこなした。米軍普天間飛行場の閉鎖・撤去や全ての市民に優しい街づくりを掲げ「共に安心・安全な宜野湾をつくろう」と呼び掛けた。母を介護する経験から「地域で支え合う仕組みを作る」と訴えた。小学校土壌から有機フッ素化合物が検出されたことにも触れ、「子どもたちの安全を取り戻そう」と支援を求めた。道行く人から「がんばれ」と声を掛けられると、さらに目尻のしわを深くしほほ笑んだ。玉城デニー県知事候補や赤嶺政賢衆院議員らが応援に駆けつけた。
 (名嘉一心)