豊見城、コールド勝ち 小技生かし、機動力野球<県高校野球秋季大会>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
豊見城―中部農林 6回1死二塁、相手投手の暴投から生還を果たす豊見城2走の上原充尊(右)=8日、アグレスタジアム北谷(大城直也撮影)

 第72回県高校野球秋季大会第3日は8日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇と北谷町のアグレスタジアム北谷で1回戦3試合を行った。豊見城は11―4で中部農林に八回コールド勝ちを収めた。具志川は4―1で普天間に競り勝った。沖縄工は6―2で浦添に勝利し2回戦進出を決めた。第4日の9日は、アグレスタジアム北谷で1回戦2試合が行われる。

小技生かし、機動力野球

 小技を効かせた機動力野球で豊見城が中部農林に快勝した。初回に先制し、二回には長打や3本のバント安打などで5得点を挙げた。その後も要所で犠打や盗塁で加点につなげて逃げ切った。

 反撃を受けても気持ちを切らさず足を止めなかった。五回に3点を返された直後の攻撃。左前安打で出た主将の上原充尊がすかさず盗塁を決めた。さらに暴投の処置にもたつくバッテリーの隙を見逃さず、二塁から一気に本塁を陥れた。

 終盤の八回にもバントを絡めて打線がつながり3得点。上原はバント安打で出塁するなど攻撃でも引っ張った。チームは犠打六つ、盗塁5個を数えるなど持ち味の走力を見せつけ、20安打を積み上げた。

 リードしながらも中盤は課題の守備でミスが出てリズムを崩しかけたが、大城康成監督が「本番に強い」と信頼を置く上原を中心に粘り強い攻撃で踏ん張り持ち直した。

 上原は「攻撃はこのまま持ち味を出して。課題の守備からリズムをつくって1点ずつ積み重ねる野球で勝っていきたい」と決勝まで駆け上がる決意を示した。
 (謝花史哲)

………………………………………………………………

元気よくできた

 ●チーム初得点の2点適時打で一矢報いた中部農林の饒平名剣 あのままリードされて終わっていたら悪い雰囲気を引きずってしまったと思う。負けはしたが、最後まで元気よくできたのは良かった。春に向けて1回戦は突破できるよう練習を頑張り、力をつけたい。