首里が接戦制す 終盤の好機逃さず<県高校野球秋季大会>


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 第72回沖縄県高校野球秋季大会第4日は9日、北谷町のアグレスタジアム北谷で1回戦2試合を行った。前原は3―1で小禄に勝利し、首里は八回に勝ち越し点を上げ5―4で宜野湾との接戦を制した。第5日は、同球場とコザしんきんスタジアム、タピックスタジアム名護の3球場で1回戦8試合が行われる。


 終盤に巡ってきた好機を逃さなかった。首里の9番照喜名倖は「振るのはまっすぐだけ。外野にフライ」と狙い球を絞って右に打ち切った。相手のミスを突いて三塁に進塁していた國吉佑輔も外野フライは「全部行く」と迷いなく本塁に頭から突っ込んだ。判定はセーフ。八回に勝ち越しを決め、激闘を制した。
 

宜野湾―首里 8回1死三塁、照喜名倖の犠打で勝ち越しのホームを踏み、ガッツポーズする首里の三走・國吉佑輔(中央)=9日、アグレスタジアム北谷(大城直也撮影)

 打撃に自信はあるという照喜名。先発で100球を超えていたが、ここまでの味方の援護に応えようと「気力を振り絞った」。野原潤一監督の「投球に専念にしてほしい」という意向もあって9番に座る中、ここ一番で力を発揮した。

 相手の失策から出塁に成功し、勝利につなぐ勝ち越し点を生んだ國吉も「走者として揺さぶりをかけてチャンスをつくれた」と素直に勝利を喜んだ。

 初回から点を取り合い、1点をせめぎ合う試合で、一つのミスが勝敗を分けた。首里も守備でミスがあったが、尻上がりに調子を上げた照喜名の打たせて取る投球に、要所で野手も守り抜いた。

 野原監督は「修正箇所は多いが、よく守ったと思う」と、シードの北谷とぶつかる次戦も期待を掛けた。
 (謝花史哲)

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声掛け大事にしたい

 ●実力不足を実感した宜野湾の金城光希投手 投手としてもチームとしても力を出せなかった。立ち上がりの悪さがなければ、もう少し気持ちに余裕が持てた。声掛けをもっと大事にしたい。主将としてチームの雰囲気を良くして春に臨みたい。