糸満市内の小中一貫校、新校舎完成は当初から4年遅れに 資材高騰で入札不調、設計見直しへ


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 【糸満】糸満市立高嶺小学校の移転改築事業で資材高騰の影響によって入札不調が2回続き、新校舎は当初から約4年遅れの2027年中旬に完成し、高嶺小中一貫教育校の開校は28年度となる見込みであることが、11日までに分かった。幸地政行教育長は「教育環境の整備が遅れて地域の期待に応えられず、大変申し訳ない」と謝罪した。

 市教委は高嶺小を高嶺中の敷地に移転し、24年度に小中一貫校として開校予定だった。26年度以降は、高嶺中以外の市内五つの中学校区でも施設隣接型・分散型の小中一貫教育の導入を予定していたが、遅れる見通し。

 校舎は鉄骨造りの5階建てで、多目的棟などを含む延べ床面積は5372平方メートル。市教委は資材高騰の影響を加味して価格を設け、2回目の入札では工事を分割して設計価格を減額したものの、不調となった。入札参加業者は「鉄骨などの鋼材単価は月単位で値上がりしている。最新の単価で積算したところ、3億~4億円近くの差額があった」と話す。

 19~20年度の基本設計と21年度の実施設計を合わせた金額は、1億1500万円だった。市教委は今後、グラウンドの拡張や校舎配置の変更も検討し、不調にならないよう設計し直す。
 (比嘉璃子)