豊見城南、3年ぶり勝利 山城-比屋根のバッテリー、攻守で活躍<県高校野球秋季大会>


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浦添工・那覇工―豊見城南 3回2死一塁、本塁を狙う相手走者を刺す豊見城南の山城大来=11日、北谷町のアグレスタジアム北谷(金良孝矢撮影)

 第72回県高校野球秋季大会第6日は11日、北谷町のアグレスタジアム北谷などで1回戦4試合を行った。雨の影響で1回戦3試合が12日に順延となった。与勝は八重山農林に4―0で勝利。豊見城南は浦添工・那覇工に12―2の五回コールド勝ちを収めた。浦添商は北部農林・本部・辺土名を10―0の五回コールドで下した。エナジックは11―0の七回コールドで陽明を退けた。コザしんきんスタジアムで第1試合だった宮古―名護戦は、三回表の名護の攻撃から継続試合となる。継続試合の適用は、県春季大会に続いて2回目。

 2019年の秋季大会1回戦以来、3年ぶりの白星となった。部員8人の豊見城南は沖縄水産から選手2人を借り、今大会初戦でコールド発進。投手と捕手を相互にこなす山城大来―比屋根静人(やすひと)のバッテリーが攻守でチームをけん引した。

 初回の攻撃は2死二塁の場面から、4番比屋根が右方向へ適時三塁打を放ち先制に成功。「先制が欲しかったので、めちゃくちゃうれしかった」と塁上で右拳を突き上げた。二回は無死満塁で3番山城が左越え適時二塁打で走者を一掃するなど、ビッグイニングで主導権を握った。

 守りはエース山城が先発した。立ち上がりの初球を中前打されるが、落ち着いて自信のある直球で後続を抑え込んだ。三回から捕手の比屋根と守備位置を交代。2死一塁の場面で右越え二塁打を浴び、本塁を狙った走者を中継プレーで阻止。山城は「しっかりつなぐことができた」と連係に胸を張った。

 主将でチームの練習メニューも考える山城。夏休みにひたむきに取り組んできた成果が出て、大城浩二監督は「成長した」と目を細める。高校へ入学して初の勝利に浸りつつ、次戦へ向け「これまで練習してきたことをしっかり出したい」と気を引き締めた。
 (金良孝矢)

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 ●四回に2点適時二塁打で一矢報いた浦添工・那覇工の大屋柊和(しゅうわ)
 バットを長めに持ち、外角いっぱいの直球を打った。みんなの「回れ」の声を聞いて必死に走った。最高の気分でモチベーションが上がった。チームとしてもっと強くなりたい。