宮古が快勝 新里が10奪三振、要所締め完投<県高校野球秋季大会>


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継続試合で10奪三振、完投勝利を挙げた宮古の新里竜正=12日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(喜瀨守昭撮影)

 第72回県高校野球秋季大会第7日は12日、沖縄市のコザしんきんスタジアムなどで1回戦3試合を行った。雨の影響で二回を終えて継続試合となった宮古―名護のカードは宮古が7―2で勝利した。那覇は10―3で首里東に七回コールド勝ち。向陽は12―2で昭薬付に七回コールドで快勝した。大会第8日は17日、コザしんきんスタジアム、アグレスタジアム北谷、タピックスタジアム名護で2回戦8試合が行われる。

 雨の影響で中断した前日からの継続試合となったが、10奪三振、2失点で先発の新里竜正が完投勝利を収め、宮古が2回戦進出を決めた。体調を崩し調整が遅れた中で、130キロ台の直球とスライダーで組み立て、打たせて取る投球を心掛けた。8安打を許しながらも要所を締め、「まだ感覚が鈍っているなりにもしっかり自分のフォームで投げることができた」と胸をなで下ろした。

 自身最速は142キロ。持ち味は強い直球と連打を浴びた時の「冷静さ」という。しかし、この日は後半にボール先行で打ち込まれて慌てた場面も。平良栄仁監督は「初戦としては上出来だが、制球力がまだまだ。打たせたい球が投げられていない。ただ足も速く素質がある」とエースとしての飛躍を期待する。

 甲子園出場に向け、スタートとなる秋大会初戦を白星で飾った新里は「一歩目となる試合を勝てて良かった。大会中に調子を上げていきたい」と力投を目指す。チームが掲げるのは、投手を中心に無駄な失点をしない守りの野球だ。初戦は攻守でミスが散発し思うような試合運びができなかった。川根心真主将は「次はしっかり自分たちの野球ができるようにする」と気を引き締めた」
 (謝花史哲)

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 ●再開試合で気持ちを切り替え、巻き返しを狙った名護の松田琉政主将 自分たちは後半に強い。前日の二回までに点を取られすぎたが、今日は塁をためるなど少しは持ち味が出せた。ただチャンスで一本が出なかった。春はもっと強みを出せるようにしたい。