台風12号、暴風49時間超 沖縄・先島、片付けに追われる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
台風後の後片付けをする市民ら=13日午後、石垣市浜崎町

 【八重山・宮古】丸2日間にわたり沖縄・八重山地方を襲った台風12号が去った13日、住民らは台風の後片付けに追われた。同じく台風に襲われた宮古島市でも、同様の姿があった。相次ぐ台風に、住民の表情には疲労の色もにじんだ。

 石垣市に49時間以上発令されていた暴風警報は、13日午前11時51分に解除された。市内では、市民が自宅や職場の後片付けをしていた。市浜崎町の会社事務所前で作業をしていた、従業員の伊豆味人美さん(47)は「立て続けに台風が来て片付けが大変だ。家に食料もなく食事を作るのにも苦労している」と話した。
 暴風警報の発令中、市が開設していた避難所に避難していた60代の女性は「台風が長く怖かった。眠れはしたが疲れた」とうんざりした様子だった。

 台風に伴い閉館していた新石垣空港は、13日午前11時から営業を再開した。だが一部の便では欠航が続いた。

 愛知県から観光で石垣島を訪れていた柴田実さん(63)と美智さん(60)夫婦は、13日に那覇に向かう予定だった。だが予約していた便が欠航となったため急きょ別の便を取り直し、搭乗の数時間前から空港で待機していた。夫婦は「心配でどうなるか分からないので、早めに空港に来た。きれいな海が見たかったが残念だ」と肩を落とした。

 宮古島市でも風雨が弱まった13日午前中から、自宅前や道路で、風に飛ばされた木々を掃除する市民の姿がみられた。

 午前10時43分に暴風警報が解除され、市は市内の避難所を閉鎖した。通行止めが続いていた市内4島を結ぶ伊良部大橋、池間大橋、来間大橋の封鎖も解除された。(西銘研志郎、佐野真慈)