第72回沖縄県高校野球秋季大会の第8日は17日、北谷町のアグレスタジアム北谷などで2回戦4試合を行った。別の4試合は降雨のため19日に継続試合・順延予定となった。
第1シードの興南は知念を8―1の七回コールドで退けた。中部商は西原に8―7の逆転サヨナラ勝ちを収めた。美里は球陽に8―1の七回コールド勝利。沖縄尚学は与勝を5―0で下した。北山―沖縄カトリック戦は4―0とリードする北山が八回裏2死一、三塁の攻撃から継続試合となる。美里工―北中城、沖縄工―豊見城、具志川―前原の3戦は順延となった。18日は予定通り2回戦8試合を行う。
最後まで諦めなかった中部商が最終回で逆転サヨナラ勝ちをつかんだ。7番當真敬聖(けいしょう)主将は、放った打球が左中間を破るのを見届けると、「よっしゃー」と雄たけびを上げて整列するナインの元へ。仲間に祝福されながら「気持ちよかった」と白い歯をのぞかせた。
二回に一挙5得点の中部商だったが、攻撃力のある西原に追い上げられ、九回表で勝ち越されて6―7の劣勢に。流れは相手にあったが、「自分たちがやってきたことを信じてやろう」(福仲直人監督)と集中力は途切れなかった。
九回裏1死から4番當山浩雅(こうが)が敵失も絡み内野安打で出塁。続く5番宇根稜介が四球を選び、6番屋良謙太の犠打で2死二、三塁とした。
チャンスが回ってきた當真は「ここで決める」と気合十分。考えすぎず狙い球は絞らず、初球に来た真ん中のカーブに反応して引っ張った。「越えろ。越えろ」と願を掛けた打球は芝生に落ち、走者2人が生還して勝負を決した。
安打数は西原が16で中部商は9だったが、チャンスをものにした。當真は「日頃の練習を生かして平常心で戦いたい」と次戦を見据えた。
(金良孝矢)
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●サヨナラ負けを喫し涙する西原の永山煌(こう)主将 悔しい。最初に5点取られたが、皆で1点ずつ返してつなぐ意識だった。逆転した時はチームがすごく盛り上がった。守備でミスがたくさんあり、基礎体力などを向上させ春は16強以上に入りたい。