豊見城のアメリカ世、写真や住民証言で紹介 企画展来月中旬まで


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戦後の豊見城村の歴史を紹介する企画展への来場を呼び掛ける嘉数聡さん=16日、豊見城市伊良波の歴史民俗資料展示室

 【豊見城】復帰50年の節目に、戦後の豊見城村(当時)の歴史を知ってもらおうと、豊見城市教育委員会文化課は市伊良波の歴史民俗資料展示室で、企画展「戦後・とみぐすく~アメリカ世とその前後の時代の豊見城村~」を開催している。入場無料で10月中旬まで。2部構成で、文化課と県公文書館に所蔵されている写真約30枚や当時の住民の証言などを紹介している。

 1部は1945年~78年の間の世替わりについて展示。戦後の伊良波捕虜収容所から始まり、右から左側通行へ車線が変わった78年7月30日の「ナナサンマル」までの出来事を年表付きで説明している。2部は45年以降のアメリカ世が時代背景。米軍による、小学校へのオルガン提供などの「光」と、事件事故発生の「影」を照らし出す。担当した文化課の学芸員嘉数聡さん(35)は「アメリカ世は本島中部をイメージしがちだが、豊見城でもさまざまなことがあった。豊見城がアメリカ世の縮図のような歴史をたどったことを知ってほしい」と来場を呼びかけた。展示室は火~日曜日の午前9時~午後5時まで。月曜、祝日は休館。
 (照屋大哲)